生体情報学

Neurophysiology

基礎医学, 神経科学

人類最大の謎は脳の仕組みである。生理学と情報科学から脳を探り“個人と社会”をより深く理解しよう

医科学専攻

  • 修士課程/博士課程

教員構成

虫明 元虫明 元

虫明 元教授

MUSHIAKE, Hajime Professor, M.D. Ph.D.

TEL:022-717-8073

E-Mail:hmushiak*med.tohoku.ac.jp
(「*」を「@」に変換してください)

この分野の研究テーマ

  • 神経生理学、特に脳科学
  • 生体情報論、社会情報を含む

研究キーワード

小脳とシナプス機能, 神経可塑性と生後変化, 情報学と就学支援, 自律神経と脳幹機能, 生理学モデルと教育

技術キーワード

電気生理学, パッチクランプ法, 電子顕微鏡法

分野の紹介

生体の機能調節は神経性制御と液性制御に分けられますが、我々は神経性制御を中心に、神経細胞(ニューロン)やシナプスの活動の分子的基盤(伝達物質やその受容体)及びそれらの発生・成熟、維持の過程における可塑的変化を解析しています。
1)シナプス機能の分子的基盤
神経細胞は突起をのばして情報のやりとりをしている。情報を送る突起は軸策と呼ばれ、その終末から伝達物質を放出する。情報を受け取る突起は樹状突起と呼ばれ、伝達物質を感知する受容体を持つ。軸策の終末と樹状突起は非常に近接し、シナプス構造を形成する。脳の情報処理は、シナプス結合様式により決定され、学習・記憶・本能行動などは、シナプスの構造的・機能的な変化に基盤を有す。私達は、海馬や小脳 のスライスをはじめ分泌能や活性物質感受性を持った様々な細胞系(培養株細胞や巨核球) を用いてこのような現象の分子的実態を解析しています。
2)小脳伝達物質の研究
小脳は運動を滑らかにかつ適応的に制御する。これらは大脳からの指令と脳幹・脊髄からの感覚情報を利用し、プルキンエ細胞上のシナプスの伝達効率を変化させながら実行している。とくに長期間にわたるシナプス伝達効率の低下(LTD)が小脳の運動記憶の基盤として注目を集めている。我々はパッチ電極を用い脳切片標本内の単一プルキンエ細胞からシナプス電流を記録し、これらの分子メカニズムを詳細に解析し多くの知見を得た。

Figure 1 グリシン性シナプスの誘発電流
Figure 1 グリシン性シナプスの誘発電流
Figure 2 グリシン性シナプスの存在図解
Figure 2 グリシン性シナプスの存在図解

主な論文

  • Kawa, K. Inhibitory synaptic transmission in area postrema neurons of the rat showing robust presynaptic facilitation mediated by nicotinic ACh receptors. Brain Research, 1130, 83-94, 2007.
  • Kawa, K. Discrete but simultaneous release of adenine nucleotides and serotonin from mouse megakaryocytes as detected with patch and carbon-fiber electrodes. American Journal of Physiology-Cell, 286, C119-C128, 2004.
  • Kawa, K. Glycine receptors and glycinergic synaptic transmission in the deep cerebellar nuclei of the rat: a patch-clamp study J Neurophysiol. 90: 3490-3500, 2003.

OB・OGの主な進路

担当教員より進学志望者へのメッセージ

私たちは脳のマクロの機能を念頭にミクロの視点から分子メカニズムを探っています。疾患の解明や治療薬開発の基礎に興味と関心のある学生に期待しています。

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