分子腫瘍学研究

Molecular Oncology

基礎医学, 腫瘍学, 分子生物学・細胞生物学

染色体不安定性が生じるしくみとその発がん・がんの進展への影響の解明 ~染色体の動きをとらえる~

医科学専攻

  • 修士課程/博士課程

教員構成

田中 耕三田中 耕三

田中 耕三教授

TANAKA, Kozo Professor, M.D. Ph.D.

TEL:022-717-8491

E-Mail:kozo.tanaka.d2*tohoku.ac.jp
(「*」を「@」に変換してください)

URL:http://www.idac.tohoku.ac.jp/dep/molonc

この分野の研究テーマ

  • がん細胞で見られる染色体不安定性の解明
  • 染色体不安定性によるがん化のメカニズムの解明

研究キーワード

染色体不安定性, 発がん, 染色体分配, 細胞分裂, がん治療

技術キーワード

ライブセルイメージング, 細胞培養, 免疫蛍光染色, タンパク質解析, 遺伝子改変マウス

分野の紹介

がんの本質は細胞の無秩序な増殖です。私たちの体も1個の受精卵が60兆個に増殖(分裂)してできますが、それぞれの細胞には46本の染色体が正しく受け継がれています。一方がん細胞のほとんどでは染色体の数や構造の異常が見られ、これは細胞分裂の際に染色体が正確に分配されないこと(染色体不安定性)が原因で起こります。この染色体不安定性は単なるがん化の結果ではなく、がんの発生や進展と密接に関連しているのではないかと考えられますが、そのはっきりしたしくみはわかっていません。私たちは染色体不安定性がどのようにして起こるのかについて研究しています。染色体が分配される様子はとてもダイナミックで、100年以上にわたって研究者を魅了してきました。私たちは先入観にとらわれず、顕微鏡で直接染色体の動きを観察し、そこからいろいろな仮説を立てて検証していくという姿勢を大切にしています。これまでに染色体分配に関係する分子CAMPを発見したり、核膜孔複合体の構成因子Nup188が染色体分配に関係することを明らかにしたりしています。これらの研究にもとづき、培養細胞やマウスを用いて染色体不安定性がどのようにがんの発生と関係しているのかを明らかにすることを目指しています。一方がんができるしくみを明らかにするだけでなく、染色体不安定性などのがん細胞の特徴をねらいうちするような、新たながんの治療法の開発にも取り組んでいます。

Figure 1 染色体が分配される過程
Figure 1 染色体が分配される過程
Figure 2 CAMP発現抑制細胞での染色体整列異常
Figure 2 CAMP発現抑制細胞での染色体整列異常

主な論文

  • Iemura K, Tanaka K. Chromokinesin Kid and kinetochore kinesin CENP-E differentially support chromosome congression without end-on attachment to microtubules. Nat Commun. 6:6447, 2015.
  • Amin MA, et al. CLIP-170 recruits PLK1 to kinetochores during early mitosis for chromosome alignment. J Cell Sci. 127(13):2818-2824, 2014.
  • Itoh G, et al. CAMP (C13orf8, ZNF828) is a novel regulator of kinetochore-microtubule attachment. EMBO J. 30(1):130-144, 2011.
  • Kawashima S, et al. Global analysis of core histones reveals nucleosomal surfaces required for chromosome bi-orientation. EMBO J. 30(16):3353-3367, 2011.
  • Kitamura E, et al. Kinetochores generate microtubules with distal plus ends: their roles and limited lifetime in mitosis. Dev Cell 18(2):248-259, 2010.

OB・OGの主な進路

大学教員、製薬会社社員、試薬メーカー社員

担当教員より進学志望者へのメッセージ

細胞が分裂する様子はとてもダイナミックです。百聞は一見に如かず、染色体が動く様子を直接見ていろいろな仮説を立てながら、一緒にがんの克服を目指しましょう!

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