がん分子制御学(宮城県立がんセンター)

Cancer Molecular Biology(Miyagi Cancer Center)

基礎医学, 腫瘍学

癌特有な「糖代謝」や「リン酸化制御」を標的とする、新たながん診断・治療を開発する

医科学専攻

  • 修士課程/博士課程

教員構成

島 礼島 礼

島 礼教授

SHIMA, Hiroshi Professor, M.D. Ph.D.

TEL:022-381-1165

E-Mail:shima*med.tohoku.ac.jp
(「*」を「@」に変換してください)

URL:http://www.miyagi-pho.jp/mcc/kenkyu/soshiki-renkei.html

この分野の研究テーマ

  • “がんの増殖・幹細胞性に関わる代謝特性(ワールブルグ効果)”に関する研究
  • プロテインホスファターゼを標的とした、がんの新規診断・治療法の開発

研究キーワード

がん特有の糖代謝, ワールブルグ効果, 脱リン酸化反応, 遺伝子不安定性

技術キーワード

遺伝子改変マウス, メタボローム解析, ライブイメージング, 代謝プロファイリング

分野の紹介

(1) がん特異な代謝:近年、がん細胞で起きている代謝異常が、がんの発生や進展・転移・幹細胞性維持などに重要な役割をもつことが明らかになり、新規治療標的として、注目が集まっている。がん細胞では、細胞の主要な糖代謝経路のうち、解糖系が、異常亢進している(ワールブルグ効果)。この代謝異常には、ある解糖系酵素の「正常型から、がん型へ」というアイソザイム変換が深く関わると想定されている。① 我々は上述酵素のアイソザイム変換が不可能となるマウスモデルを開発した。② また、上述アイソザイム変換をターゲットとした抗がん剤候補化合物を探索するための、新規スクリーニング系を開発した。今後、これら独自の系を活用し、解糖系酵素のがん性アイソザイム変換を標的とした『ワールブルグ効果解消による、新規がん治療技術の構築』に挑戦したい。
(2) がん特有のリン酸化制御の異常:タンパク質のリン酸化は、キナーゼ(リン酸化酵素)とホスファターゼ(脱リン酸化酵素)のバランスで制御される。これまで、リン酸化の研究はキナーゼを優位に進められてきており、抗がん剤開発において先行してきた。一方、最近、各々のホスファターゼの制御機構、がんや感染症との関わりが次々と明らかにされ、ホスファターゼをターゲットとした診断や分子標的薬の開発が可能となってきた。我々は、その実現に取り組んでいる。

Figure 1
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Figure 2
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主な論文

  • Matsuda S, et al. Nuclear pyruvate kinase M2 complex serves as a transcriptional coactivator of arylhydrocarbon receptor. Nucleic Acids Res 44(22):636-47, 2016
  • Ogoh H, et al. The protein phosphatase 6 catalytic subunit (Ppp6c) is indispensable for proper post-implantation embryogenesis. Mech. Dev. 139:1-9, 2016
  • Hayashi K, et al. Abrogation of protein phosphatase 6 promotes skin carcinogenesis induced by DMBA. Oncogene 34(35):4647-75, 2015
  • Kato H, et al. Loss of protein phosphatase 6 in mouse keratinocytes increases susceptibility to ultraviolet-B-induced carcinogenesis. Cancer Lett. 365(2):223-8, 2015
  • Konno M, et al. Embryonic MicroRNA-369 Controls Metabolic Splicing Factors and Urges Cellular Reprograming. PLos One 10 (7);e132789, 2015
  • Takahashi K et al. Sialidase NEU3 contributes neoplastic potential on colon cancer cells as a key modulator of gangliosides by regulating Wnt signaling. Int J Cancer 137(7):1560-73, 2015

OB・OGの主な進路

担当教員より進学志望者へのメッセージ

診療部門との緊密な連携のもと、がん医療に応用できる革新的な研究を推進しています。社会人も受け入れています。隣のがんセンター病院で勤務しながら学ぶことができます。

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