次世代小児医療学

Advanced Pediatric Medicine

臨床医学

アレルギー・マーチの機序を解明し、アレルギー疾患発症予防方法を確立する

医科学専攻

  • 修士課程/博士課程

教員構成

斎藤 博久斎藤 博久

斎藤 博久教授

SAITO, Hirohisa Professor, M.D. Ph.D.

TEL:03-5494-7027

E-Mail:saito-hr*ncchd.go.jp
(「*」を「@」に変換してください)

URL:http://www.ncchd.go.jp/scholar/research/section/imal/index.html

この分野の研究テーマ

  • アトピー性皮膚炎発症予防
  • 食物アレルギー発症予防

研究キーワード

IL-33, アトピー性皮膚炎, アレルギー, IgE, マスト細胞

技術キーワード

マイクロアレイ, ランダム化比較試験, 食物アレルゲンリンパ球刺激試験

分野の紹介

国民の3割が罹患するアレルギー疾患の多くは乳児期に発症し、成人期以降の寛解は期待できない。乳児期から始まるアレルギー・マーチ(アトピー性皮膚炎を発症した児が年齢とともに喘息、花粉症などのアレルギー疾患の発症する様を指す)の機序を解明し、アレルギー疾患発症予防方法を確立することは次世代の医療にとって不可欠な課題である。国立成育医療研究センターでは、保湿剤塗布によりアトピー性皮膚炎の発症が3割、固ゆで卵少量投与により鶏卵アレルギーが8割減少することを報告し(Horimukai K, et al. J Allergy Clin Immunol 2014 Natsume O, et al. Lancet 2016)ており、アレルギー疾患発症予防研究において世界をリードしている。上皮組織に由来し、マスト細胞や自然リンパ球を刺激するサイトカインであるインターロイキン33(IL-33)は、獲得免疫を介さずにアレルギー炎症様の炎症を引き起こし、喘息病態に深く関与することを世界で初めて報告し(Oboki K, et al. Proc Natl Acad Sci USA 2010)、その後もIL-33に関して国際的に注目される研究を発表している(Morita H, et al. Immunity 2015ほか)。

Figure 1 アトピー性皮膚炎はアレルギー・マーチの引き金
Figure 1 アトピー性皮膚炎はアレルギー・マーチの引き金
Figure 2 保湿剤はアトピー性皮膚炎発症予防に有効
Figure 2 保湿剤はアトピー性皮膚炎発症予防に有効

主な論文

  • Natsume O, et al. Two-step egg introduction for prevention of egg allergy in high-risk infants with eczema (PETIT): a randomised, double-blind, placebo-controlled trial. Lancet 2016 Dec 7. pii: S0140-6736(16)31418-0.
  • Morita H, et al. An Interleukin-33-Mast Cell-Interleukin-2 Axis Suppresses Papain-Induced Allergic Inflammation by Promoting Regulatory T Cell Numbers. Immunity. 2015;43(1):175-186.
  • Endo Y, et al. The interleukin-33-p38 kinase axis confers memory T helper 2 cell pathogenicity in the airway. Immunity. 2015 Feb 17;42(2):294-308.
  • Horimukai K, et al. Application of moisturizer to neonates prevents development of atopic dermatitis. J Allergy Clin Immunol. 2014;134(4):824-830.
  • Oboki K, et al. IL-33 is a crucial amplifier of innate rather than acquired immunity. Proc Natl Acad Sci U S A. 2010;107(43):18581-18586.

OB・OGの主な進路

1.斎藤博久(日本アレルギー学会理事長、国立成育医療研究センター副研究部長)2.松本健治(国立成育医療研究センター研究所免疫アレルギー・感染研究部)3.岡山吉道(日本大学医学部准教授)4.中江進(東京大学医科学研究所特任准教授) 5.加藤厚(Northwestern大学医学部助教授)6.中島敏治(横浜薬科大学薬学部教授)

担当教員より進学志望者へのメッセージ

私たちの取り組んでいるアレルギー疾患の発症予防や自然免疫に関する研究は、最重要課題の分野として注目されています。業績発表や留学のチャンスは大きいと思います。

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