がん病態学(宮城県立がんセンター)

Tumor Immunobiology (Miyagi Cancer Center)

基礎医学, 腫瘍学, 免疫学

がん免疫の時空間に挑む~がん・免疫・炎症が織りなす「臓器としてのがん」の病態解明

医科学専攻

  • 修士課程/博士課程

教員構成

田中 伸幸田中 伸幸

田中 伸幸教授

TANAKA,Nobuyuki Professor, M.D. Ph.D.

TEL:022-384-3151

E-Mail:tanaka*med.tohoku.ac.jp
(「*」を「@」に変換してください)

URL:https://www.tumorimmunobiology.com/

この分野の研究テーマ

  • がんの微小環境を制御するAlarminの役割と病態への関与
  • 自然リンパ球による炎症制御機構の解明と病態への関与
  • インフラマソーム複合体の新たな調節機構と病態への関与

研究キーワード

がん免疫, マクロファージ, 自然リンパ球, リンパ球, エクソソーム, 小胞輸送, ユビキチン

技術キーワード

マウス, 免疫実験, 腫瘍移植, フローサイトメトリー, 生化学実験, 細胞培養

分野の紹介

免疫の本質は自己と非自己の認識にあり、がんは「自己から生じた非自己」としての特徴を持っています。がんの前に無力とも考えられていた免疫ですが、がん組織には多数の免疫細胞が侵入し、免疫細胞とがん細胞の熾烈な攻防が繰り広げられています。免疫細胞はがん細胞に発現する僅かな非自己性を嗅ぎ取って、がんの殲滅を狙っています。最近になって、がんは免疫を様々な手段で免疫系を撹乱し、免疫細胞の攻撃を実に巧妙に回避していることが発見されました。
私たちは、がん細胞自身から分泌されるAlarminと呼ばれる分子を質量分析解析によって発見しました。現在、このAlarminががん細胞自身の増殖を助けながら免疫系を操作しているという仮説を立てて研究を進めています(研究テーマ①)。また、自然リンパ球と呼ばれる新しい免疫細胞が、がんや感染といった酸化ストレス環境において活性化し、炎症を悪化させることを発見しました。現在、遺伝子改変マウスを使って、このユニークな細胞の役割を調べています(研究テーマ②)。さらに、炎症の中心にあるインフラマソーム複合体が、酸化ストレスによって制御されていることを発見しました。この複雑な複合体の謎に果敢に挑み、炎症や感染を制御する新たな仕組みを解明しようと挑戦しています(研究テーマ③)

Figure 1 がん免疫の全体像と私たちの取り組み
Figure 1 がん免疫の全体像と私たちの取り組み

主な論文

  • Oshima, R. et al. ESCRT-0 dysfunction compromises autophagic degradation of protein aggregates and facilitates ER stress-mediated neurodegeneration via apoptotic and necroptotic pathway. Scientific Reports 6, 24997 (2016)
  • Mochizuki, M. et al. CD271 regulates the proliferation and motility of hypopharyngeal cancer cell. Scientific Reports 6, 30707 (2016)
  • Kobayashi, EH. et al. Nrf2 suppresses macrophage inflammatory response by blocking proinflammatory cytokine transcription. Nat Commun. 7:11624 (2016)
  • Tamai, K. et al. Suppressive expression of CD274 increases tumorigenesis and cancer stem cell phenotypes in cholangiocarcinom. Cancer Science 105, 667-674 (2014)
  • Watanuki, Z. et al. Synergistic cytotoxicity of afatinib and cetuximab against EGFR T790M involves Rab11-dependent EGFR recycling. Biochem Biophy Res Commun. 455, 269-276 (2014)

OB・OGの主な進路

大学教員、企業(製薬、検査試薬)、留学

担当教員より進学志望者へのメッセージ

大学院生は独立した研究テーマを進めるとともに、共同研究にも参加しています。専門性と広い視野を持つよう、討論や発表の機会も充実しています。

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