がんウイルス学(宮城県立がんセンター)

成人T細胞白血病ならびに各種固型がんの分子病態解明と臨床応用への展開

医科学専攻

教員構成

山口 壹範山口 壹範

山口 壹範教授

YAMAGUCHI, Kazunori Professor, Ph.D

TEL:022-391-3151

E-Mail:kyamaguchi*med.tohoku.ac.jp
(「*」を「@」に変換してください)

URL:http://www.miyagi-pho.jp/mcc/kenkyu/hatugan-seigyo.html

この分野の研究テーマ

  • 成人T細胞白血病の分子病態解明
  • ヒト化NOGマウスを用いたin vivo造腫瘍性研究

研究キーワード

成人T細胞白血病, 超免疫不全NOGマウス, モノクローナル抗体, 白血病幹細胞, 肺がんPDX細胞株, 下咽頭がんPDX細胞株

技術キーワード

免疫不全マウス, 白血病モデルマウス, モノクローナル抗体, PDXがん細胞株

分野の紹介

成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)は高度の治療抵抗性と日和見感染を伴う悪性の血液腫瘍で、レトロウイルスHTLV-I (human T-cell leukemia virus type I)感染により発症します。HTLV-Iはヒトがんウイルスとして日沼らにより発見されました。日本では九州地方を中心に約100万人のウイルス感染者が推定されており、このうち5%ほどがATLを発症します。ウイルス発見により感染自体のコントロールは可能になりましたが、治療に関してはウイルス発見から35年が経過した現在でも骨髄移植以外に有効な治療法はなく、新たな治療標的の同定が待たれます。通常ウイルス感染から数十年の潜伏期間を経てATL発症に至るため、この間に宿主T細胞に様々な悪性化イベントが発生、蓄積すると予想されますが、その実態は未だ解明されていません。これまで当研究室では超免疫不全NOGマウスを用いて、独自に樹立したATL細胞株から悪性度の高い細胞集団を分画し、ATLの悪性化に関与するシグナル伝達系、機能分子を同定してきました。また、最近、同定した分子に対するモノクローナル抗体を作成し、ATLマウスモデルを用いた治療法開発にチャレンジしています。これまで同定した分子の多くはATL以外でも肺がん、大腸がん、腎癌など様々な固型腫瘍でも悪性化因子と目されており、幅広いがん種の克服に繋がるものと期待し研究を進めています。

主な論文

  • Nasu K, et al. Crucial role of carbonic anhydrase IX in tumorigenicity of xenotransplanted adult T-cell leukemia-derived cells. Cancer Sci, accepted, 2017
  • Mochizuki M, et al. CD271 regulates the proliferation and motility of hypopharyngeal cancer cells. Sci Rep, 6:30707, 2016
  • Yamaguchi K, et al. Xenotransplantation elicits salient tumorigenicity of adult T-cell leukemia-derived cells via aberrant AKT activation. Cancer Sci, 107(5):638-643, 2016
  • Takahashi S, et al. Total synthesis of the proposed structure for aromin and its structural revision. J Org Chem, 81(22):11222-11234, 2016
  • Kuramitsu M, et al. Identification of TL-Om1, an adult T-cell leukemia (ATL) cell line, as reference material for quantitative PCR for human T-lymphotropic virus 1. J Clin Microbiol, 53(2):587-596, 2015

OB・OGの主な進路

担当教員より進学志望者へのメッセージ

研究所に設置されたTissue bankの利用に加え、各臨床科とのコミュニケーションが容易であるため、専門にとらわれない幅広いがん研究が可能です。

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