障害科学専攻特集

行動医学分野修了
(現:東北大学大学院医学系研究科がん看護学分野)
佐藤 菜保子 助教

大学院での研究テーマについて教えて下さい。

妊婦における過敏性腸症候群 (IBS) による症状および出産アウトカムに対する影響について調査、研究を行いました。妊婦は妊娠に伴う内分泌の働きで便秘に傾きやすく、また情動面でも不安定になりがちということからも妊娠出産に伴う様々の事象自体がストレッサーとなりやすく、IBS症状の増悪なども踏まえて検討しました。

就職活動はどのようにおこなったのですか?

大学院生間の情報共有が役に立ったと思います。前任の大学には、研究仲間から研究教育職の情報を得て、在学中でしたが助手として就職しました。その後現職には、指導教授から情報を得て応募し現在に至ります。

東北大学の大学院で学んだことは仕事にいかされていますか?

いかされていると思います。学生になる前には看護師として10年以上仕事をしていましたので、医学的なことも含め知識はそれなりにあると思っていましたが、大学院で学ぶことで自分の無知を知りました。また研究論文の読み方を知り、最新の考えを得たり、学んだりが楽しくなりました。今は指導側で、学生さんたちに学ぶ楽しさを知ってほしいという気持ちで仕事をしています。

大学院生活を振り返っての感想をお願いします。

社会人学生として、また個人的には主婦として、母として忙しく過ごしました。大変なことも様々ありましたが、新しい学びや研究は未知の世界への冒険のようで楽しかったです。頑張って一歩踏み出せば年齢は関係なく新しい世界が広がることも知りました。指導教授をはじめとした多くの先生方、大学院生の仲間、そして家族にも支えられ、自分にとってとても贅沢な時間を過ごしたと思います。

大学院博士課程での研究テーマについて教えて下さい。

博士課程は医学履修課程に進学し、ここでは、過敏性腸症候群 (IBS) におけるCorticotropin-Releasing Hormone Receptor 1 (CRH-R1) 遺伝子多型の影響について研究し、CRH-R1遺伝子型およびハプロタイプとIBSの症状の関連から、ストレッサーに応答した結果生ずる脳腸相関においてCRH-R1遺伝子多型が病態に関連する可能性があることを明らかにしました。

東北大学の障害科学専攻の特色は何でしょうか?

教授間の研究室を超えた横の繋がりが強く、先生方の連携が図られている点だと思います。そのため研究を深めてゆく上で、指導教授からの専門性の高い助言を頂けることは勿論、所属研究室を超えた幅広い分野の多くの先生方から、直接的にも間接的にもたくさんの助言や指導を頂くことができました。また、様々なご専門の先生のお考えに触れることで、研究にアイディアが広がったほか、在学中に研究者としての姿勢やコミュニケーション力が磨かれたように思います。

修士課程と博士課程では、研究についての姿勢などに変化はありましたか?

私は看護師としての臨床歴ばかりが長く研究については経験が浅かったため、修士課程では、研究のノウハウや基礎知識の学び直しや、自分がこの先追い求めてゆくテーマを探している時間が長かったと思います。それに対し、博士課程ではテーマが明確となったこともあり、課題を達成するために何が必要か、自分で考え、工夫して、手段を探し、気づいたことは実践する、という姿勢に変化したと思います。

教育職や研究職を目指す方へのメッセージをお願いします。

大学の教員には研究も教育も求められ、またその仕事には終わりはありません。そのなかで自分を見失わずに課題をクリアしてゆくには、自分の信念を持つこと、また、苦しい時に励みや支えとなるような同じ志を持つ仲間がいると良いのではないかと思います。東北大学での大学院生生活ではこれらを得ることができ、今の私の宝のひとつです。これからも素敵な仲間、後輩に出会えるのを楽しみにしています。

※所属や職名などは、記事発表当時のものとなっております。

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