大学院特集2018 障害科学専攻

菊地 飛鳥さん
2017.5
障害科学専攻 融合医工学分野 博士課程後期
船本 聖絵さん

Q. 東北大学の大学院を選んだ理由を教えてください。

私は大学卒業後に就職をし、結婚や出産を経て進学したため、順当にキャリアを積み重ねた方とは少し異なると思います。しかし全国でも少ない「障害」を科学的に研究する組織があったこと、育児・仕事をしながらでも社会人枠で博士課程に進学する事が出来るなど、女性の多様なライフスタイルに適応した恵まれた環境であったことが大きな要因です。そして医学系研究科が掲げる「日本及び世界の人々の健康及び福祉の増進に寄与すること」は入学以来、私の信念であり希望でもあります。

Q. どんな研究をしていますか?

豚肉や鶏肉のレバーやうなぎに多く含まれるビタミンA (レチノール)が、胎児にどのような影響を及ぼすか研究を行っています。レチノールは母体血流と共に胎児へと容易に移行する為、過剰摂取すると胎児の心臓・顎・耳・手足などに奇形を引き起こすことが知られています。残念ながらたった一度の過剰摂取でも、絶対過敏期(4〜7週)に曝露された胎児は生涯に渡ってその影響が生じます。この不可逆的な発生のカスケードの概念を打ち破り、いつか胎内で奇形発症を食い止める方法を見つけ出す事が研究の目的です。

Q. 研究室での一日の生活はどのようなものですか?

様々なフェーズで一日が大きく変化する為、典型的な一日はありません。実験動物としてマウスを用いているので飼育室に通う日が続くこともあれば、ひたすら実験データを解析する日、文献を検索し読み漁る日、研究ディスカッションで昼食も食べずに半日過ぎる日もあります。実験装置を借りる為、マウスを連れて他のキャンパスへ出向く場合もあります。このように流動的ではありますが、常に今何が必要なのかを念頭に主体的に動くこと、これが研究者の基本だと思っています。

Q. 受験を考えている方へのメッセージをお願いします。

大学院博士課程後期を修了すると「Ph.D」という称号が得られます。これはDoctor of Philosophyの略語であり、哲学博士という意味です。つまり専門課程において、酸いも甘いもその道を極めたという証です。残念ながら人生はいくつになっても、悩みや問題が尽きません。仕方がない事です。しかし悩みや問題に対し、苦しみながらも解決する方法や答えを得た時、人は大きく成長すると思います。人生を豊かにするのは「知識と経験」であり、大学院ではその両方を学ぶ絶好のチャンスの場です。何事も最初から無理だと諦めず、果敢にチャレンジして欲しいと思います。

※所属や職名などは、記事発表当時のものとなっております。

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