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大学院特集2016 女子大学院生奨励賞

2016.5
皮膚科学分野
神林 由美さん

簡単に自己紹介をお願いします。

出身大学は東京女子医科大学です。卒後、仙台市立病院で2年間初期研修を行った後、東北大学病院の皮膚科に入局しました。3年間臨床経験を積んだ後、医学系研究科大学院に進学しました。大学院を修了した現在は、東北大学病院の皮膚科で働いています。専門外来は皮膚腫瘍外来、レーザー外来を担当しています。大学院時代は、腫瘍免疫を中心に研究をしていました。

医学を志したきっかけを教えてください。

父や叔父が医師であることもあり、医師はとても身近な職業でした。また、幼少期は体が弱く、小児科の先生方に大変お世話になりました。そのような環境の中で、自然と医師という職業に憧れましたし、今度は自分が人の役に立てればと、医学の道を志しました。

どのような研究テーマで七星賞を受賞されたのですか?

「乳房外パジェット病におけるRANKL/RANK経路を介した免疫寛容誘導の解明」という研究テーマです。皮膚悪性腫瘍をとりまく環境の形成、維持に関わる分子メカニズムの一つを明らかにしました。

なぜ東北大学の大学院を選んだのですか?

研究の現場に一旦身を置くことが今後臨床の現場でも役に立つのではないかと思い、大学院進学を決意しました。東北大学の医局に入局したからということもありますが、先輩方の業績や指導体制などから、東北大学の皮膚科で研究することを選択しました。東北大学はとくに研究に対するサポートが充実していると思います。私も様々な助成金を頂いて、国内外の学会に多数参加させて頂きました。実験施設やその管理体制も整っていると思います。他大学の友人と話す機会も多いのですが、必ずしも東北大学のような環境ではないようです。研究環境という部分で、私はあまり困ったことはなかったのですが、それは東北大学にいたからなのかなと思います。

研究者になるために大変だったこと、乗り越えてきたことは何ですか?

臨床の現場でもそうですが、実験をしていると良くも悪くも予測できないことが多々起こります。そんな時は、多くの先生方やスタッフの方に意見を聞き、1歩下がって自分のデータや置かれている状況を客観的に見つめ直す、つまり、多角的視点で物事を見るということを心がけました。肝となるデータをなかなか出すことができず、方向転換を余儀なくされそうになったこともありましたが、いろんな方に支えられ、諦めずにここまで来ることができました。

将来のキャリアパスについてお伺いしたいのですが

まだまだ道半ばで、目標というのは模索中です。そのような中この賞を頂けたことは、将来について考える良いきっかけになりました。
自分をとりまく環境は、刻一刻と変わっていくと思います。その状況において目の前にあることを一つ一つこなしていく、コツコツと末長く続けていけることが物事をなし得る上で大事なのだと思います。特に女性は、ライフスタイルの選択肢の幅が広いと思います。それぞれの状況で、少しずつでも諦めずに続けていくことが、将来に繋がるのではないのでしょうか。

※所属や職名などは、記事発表当時のものとなっております。

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