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大学院特集2018 医科学専攻

2017.5
医科学専攻 神経内科学分野
青木 正志 教授

Q.どのようなテーマで研究をされていますか?

私自身は神経内科医として臨床を行いながら、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性硬化症、パーキンソン病などの神経系の「希少疾患」を専門に、病態の解明や、新しい治療法について研究しています。希少疾患というのは患者数が日本全国でも5万人以下で数は少ないものの、原因がよくわらず、治療が難しい疾患です。大学病院として、このような希少疾患を研究することに重要な意義があると考えています。

Q.医科学専攻の特徴を教えて下さい。

まず、東北大学は医学研究において非常に優れた環境があると思います。医学に進みたいのであれば、東北大学の大学院を利用しない手はない、とも言っても過言ではありません。また、医学をきちんと勉強したいのであれば、臨床の医師であっても大学院で研究を行うことが非常に大事だと思います。臨床の現場だけでは科学的な思考法を身につけることは困難です。自分自身、臨床医としても、研究に携わる科学者としても、大学院を修了したことはとても力になっています。他に、東北大学の良いところはチームワークが良いというところですね。ハングリー精神が少ない印象があるかもしれませんが、まじめで質実剛健な研究者が揃っていると思うので、私は本物で勝負するという東北大の伝統が好きですね。

Q.医学部で基礎生命科学を研究するということはどんな意義がありますか?

医学は生命科学がベースになっていますので、医学部で生命科学を研究しなければ医学そのものが成り立たない、ということが前提としてあります。また、生命現象の破綻によって様々な病気が生じるわけですので、そういった観点から生命現象を見るという独特な見方をすることができます。常に病気を意識して研究することで、あたりまえの生命現象への理解を深める、というところが強みだと思います。ただ、病気にばかりこだわってしまうと、生命現象の根幹への理解を見過ごしてしまう可能性もあるので、しっかり見極めて道を見失わないようにする必要があるでしょう。

Q.どういう学生に大学院に来て欲しいですか?

東北大学は間口が広いので、医学を研究したいという人は、MDを持つ人も持たない人も、たくさんの人に大学院に来ていただきたいです。医学研究は大学院でしかできないと思っています。私は患者さんを救うために研究が必要だと思って大学院に入り、研究を通じて人に貢献できるのではないかという思いがありました。せっかく大学院に入学するのならば、自主的に研究を進めたい人にぜひきてほしいですね。

※所属や職名などは、記事発表当時のものとなっております。

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