さくらサイエンスプログラム2018を終えて(2018.9.25)

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2018年9月25日
生体システム生理学分野 教授
虫明 元

さくらサイエンスプログラムは、独立行政法人科学技術振興機構(JST)が2014年4月に発表したプログラムです。このプログラムの目的は、アジアの若者を研修生として招聘することで、日本の大学・研究機関を身近に感じてもらい、アジア諸国の優秀な若手人材を日本に集めることです。医学系研究科では、仙台への留学生支援で実績のある財団法人東北多文化アカデミー(TTA)と連携して2014年度は30名、2015年度と2016年度は15名の招聘を行いました。これまでの参加者のうち4名が当研究科に進学し、現在3名が博士課程で研究を進めています。2017年度は国際交流支援室の人事異動もあり行いませんでしたが、今年は国際交流支援室に齊藤麻理子助教を迎え、新たな体制で4度目となるさくらサイエンスプログラム2018への参加を決めました。

開会式後に撮影

開会式後に撮影

さくらサイエンス2018の準備

さくらサイエンスプログラムはJSTの公募によるもので、各大学、企業等の応募による、競争の大変激しいプログラムです。我々は過去3回の実績に加え、2017年6月に東北大学が指定国立大学に指定されことを受け、新たなプログラムを検討しました。指定国立大学の中で医学部は未来型医療の拠点と位置づけられております。そこで今年度のプログラムは未来型医療を軸に、本研究科におけるさくらサイエンスプログラムの特徴である、研修生が大学内の研修先を選べる仕組みと共に提案しました。

今回は5カ国から14名の参加者を受け入れました。また国別には中国(天津医科大学、南京医科大学、東北師範大学人文学院、上海健康医学院)8名、韓国(Korea Institute of Science and Technology、KIST)2名、インドネシア(Medical Faculty Alkhairaat University)2名、モンゴル(国立感染症センター)1名、フィリピン(St. Louis University)1名でした。研修先は障害科学専攻(内部障害学分野、肢体不自由学分野、てんかん学分野)の希望者が10名、医科学専攻(病理診断分野、微生物学分野、循環器内科)希望が4名でした。

さくらサイエンス2018の概要

医学部での研修初日となる9月10日(月)には五十嵐和彦医学研究科科長が臨席され、国際交流支援室長の押谷仁教授参加のもとで開会式が催されました。式は、国際交流支援室の齊藤先生の司会による和やかな雰囲気の中で行われました。五十嵐和彦医学研究科長の挨拶そして大学紹介の後、TTA虫明副理事の挨拶に続いて、参加者への短期研修許可書の授与が行われました。研修生代表の挨拶、記念撮影が行われ開会式が無事終了しました。その後、国際交流支援室の齊藤先生司会のもとでオリエンテーションが行われました。さくらサイエンスの1回生で現在大学院博士課程の仇嘉禾さんによる「在学留生による医学部についての紹介」というタイトルで、経験談を踏まえた大変エキサイティングな大学生活を話してくれました。国際交流支援室の齊藤先生が大学院入学の際のQ&Aの形で、留学や入学手続きについてわかり易く説明しました。その後各参加者が所属機関ごとに自己紹介を行いました。

初日は東北メディカル・メガバンクと東北大学病院の見学、そしてTTAによる日本語入門が行われました。2日目に中里先生の特別講義があり、障害科学専攻の紹介と「てんかん」という疾患に関しての最新医療と東北大学の取り組みを講演しました。またクリニカルスキルズラボでの体験が行われました。本物のヒトそっくりのモデルをもちいたシミュレーションによる医療技術の体験を各自おこないました。

2日目-4日目は受け入れ研究室に分かれて各自研修を行いました。研究室の担当された先生がメンターとなり、研究の一部を具体的な実験や体験を通して学べたようでした。この度の研修生は学部学生が8名と大学での勉強中のこともあり、将来大学院などへの進学の際に日本での留学も検討したいと日本の医学研究に関心を持った学生もおりました。また修士・博士課程の研修生は学生は自分たちの国で医学研究の現状なども研究室の先生方と討論する機会を得たりして、相互理解が進んだようです。

五十嵐研究科長と受講生

五十嵐研究科長と受講生

中里教授の講義

中里教授の講義

スキルスラボ見学1

スキルスラボ見学1

スキルスラボ見学2

スキルスラボ見学2

さくらサイエンス2018の報告会

東北大学での研修最終日の9月14日(金)の午前中には中山啓子副研究科長にもご臨席いただき研修生による報告会が開かれました。一人一人が研修先の研究室での活動について、専門的な内容も含め、要領よく自信を持ってプレゼンしていたのは大変印象的でした。共通して、研究室での温かい人間関係やお世話になった先生へ感謝の言葉が多く聞かれ、非常に満足の行く研修だったという印象を得ました。特に、何人かの参加者から、将来東北大学に戻ってきたいとの話を聞けたことは喜ばしいと思いました。そして、発表後に国際交流支援室長の押谷仁教授より、一人ひとりに修了証書が授与されました。またTTAの虫明美喜より、JSTからの修了証書を授与されました。その後、お昼の懇親会では、受け入れ研究室のスタッフを交えて、約一週間の研修を振り返りました。参加者同士も打ち解け、つながりも強まるのもさくらサイエンスの一つの特徴だと思いました。

東北大学での研修後は、文化体験として「お茶」、さらに被災地見学を行いました。2011年の東北での大震災の被害と復興の様子を現地で研修しました。
最後に、このプログラムに関わった先生方に心より感謝いたします。また、研修生一人ひとりにきめ細かくご対応いただいたTTAスタッフの皆さんに深く御礼申し上げます。またボランティアで手伝っていただいた学生さんにも感謝します。このような短期研修を今後も続けることで、本研究科のアジアでの認知度が上がり、近い将来に多くの留学生が訪れることを期待しています。

押谷教授の話

押谷教授の話

閉会式後に撮影

閉会式後に撮影

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