教員インタビュー

思いを込めて思う存分

東北大学大学院医学系研究科 動物実験施設・医用動物学分野
三好 一郎 先生

3月1日に着任された三好一郎教授をご紹介します。

三好 一郎 先生 インタビューの様子

ご専門分野、ご研究の内容を、簡単でかまいませんので教えていただけますか?

「スフィンゴ糖脂質というちょっと変わった脂質の機能をvivoで見る」ということを大学院時代にはやっていました。ところが、北海道大学の動物実験施設にいた時に、その頃始まった発生工学の技術を使ってモデル動物を作るという方に方向転換したんです。始めは、モデルを作るだけでしたが、次第に、そのような方法を使って病気に関連するような遺伝子の機能を見ようとか、診断法や治療法の開発に携われたらという思いで研究を進めてきました。

先生にとって、医学研究の魅力とは何ですか?

まずは自分の研究や好奇心を追求していくことですね。そしてそれが、人の役に立つようなアウトカムを出していきたい。具体的には、良いモデル動物を作る、モデル動物を作るための手法を開発することです。僕たちが作ったモデル動物の中には、自分たちでは見つけられなかったことなのに、何年か経って他の方が世界的に初めてのモデルとなることを見出していただいたこともあります。自分では気づかなかったので残念ですが、でも貴重なモデルを作ったという自信になりました。東北大では、動物実験施設長としては、動物実験が滞りなくできる、精度が高く、再現性が高い動物実験ができるような環境を維持・発展させることが役目ですし、大きな目標です。

今までで、いちばん嬉しかった研究の成果、エピソードを教えてください。

90年の始め頃、遺伝子導入したマウスが生まれた時に、DNAを調べるのですが、サザンブロットでバンドが見えたときは感激しました。今はPCRで簡単ですが、当時はすごく手間がかかる作業で、それだけに感激しました。
たとえば下垂体前葉のとあるホルモンを産生する細胞だけを欠如するマウスや癌化するマウスを作ってみると。予想通りの結果が得られて、その病変や組織を見た時にはかなり喜びました。すごく新鮮で楽しかったですね。

ご趣味や特技は、何ですか?

80年代~90年代にPCや周辺機器などのハードウェアに興味があったんです。PDAに熱中し、ソフト開発グループに入って「バグ取り」をやったりしていました。それはもうすごく面白くて。PSIONは同じ機種を2台ずつ、それこそ何世代分も持っています。でも、忙しくなってきたら、あれっと思うくらいに興味が無くなってしまいました。
今は、本を読むくらいです。基本的には山本周五郎系統が好きですね。ですから宮部みゆきも読みますし、東北大学の伊坂幸太郎は読みやすいですね。

座右の銘は、ありますか? もしくは、好きな言葉は何ですか?

僕の仕事は動物の命に係わるので、動物の命を通して人に支えられ、人を育み、人に尽くすということです。

教授に就任された抱負、これからの夢を教えてください。

少なくとも東北のエリアで動物実験とか実験動物の研究とファシリティーとしての支援業務の裾野を広げて層を厚くして、レベルを上げていきたい、それを求められていると思っています。そのためには、実験する人だけでなく、ずーっと施設を支えてくださっているここで働いている現場の方たち、そういう資質の高い方たちを増やしていくことも重要です。
研究って自分の楽しみみたいなところになりますが、それはずっと追及して。大学院生やポスドクと共に、共同研究も広げて、手ごたえがあるような研究成果を出すことができる実験施設にしていきたいと思っています。

思いを込めて思う存分

ありがとうございました。

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