最終講義特別レポート(2016.2)

新薬開発は社会とともに

分子薬理学分野 柳澤 輝行 教授

2015年に医学部、医学系研究科の学生を中心に組織された星陵広報サポーターが、2016年2月に開催された最終講義を取材しました。

「新薬開発は社会とともに」というタイトルで柳澤輝行先生が講義をされました。最初に新薬開発と死亡原因の変化についてお話いただきました。新薬開発力のある国は世界でも極少数であり、日本は世界第3位でトップクラスの実力を持つ国です。日本の死亡原因の第2位は循環器系疾患がとなっており、心血管疾患の進行は連続的であるため治療薬の開発は重要であると考えられています。柳澤先生は薬理学教室の伝統の下でカリウムチャネル開口薬であるニコランジル(SG-75)のセレンディピティ的発見をされました。このニコランジルは狭心症、心筋梗塞、急性心不全治療薬として広く用いられています。さらに,現在の分子薬理学分野の活動についてお話されました。ミトコンドリア病の新規治療薬開発に取り組まれていて,mitochonic acid (MA)-5という治療薬はミトコンドリア病患者由来の細胞でATP産生を高め,生存率を上昇させる効果があるとのことでした。MA-5は希少疾患から生活習慣病までの多くの治療薬になる可能性があります。

お話から先生の研究に対する真摯な姿勢を学ぶことができました。私も研究への強い気持ちを持ち続けるとともに、社会にどのような貢献ができるかということも考えながら研究に励んでいきたいと思いました。

医科学専攻修士課程 坂井 舞

柳澤教授 柳澤教授

※所属や職名などは、記事発表当時のものとなっております。

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