平成28年第2回研究推進・研究倫理ゼミ

医療倫理と研究倫理

2016.6.29 平成28年第2回研究推進・研究倫理ゼミ

医学系研究科医療倫理学分野教授 浅井 篤 先生

浅井 篤先生

本日は医療倫理学分野の浅井篤教授より、「医療倫理と研究倫理」というテーマでご講義頂きました。

医療・医学研究における倫理とは

はじめに医療や医学研究における倫理の原則や目的をご説明頂きました。
医療および医学研究には以下のような基本的倫理原則が存在しています。(一部抜粋)

  • 患者の意思を尊重する
  • 利益と害の適切なバランスをとる
  • 患者のプライバシーを尊重する
  • 患者の尊厳、人権、そして人間性を守る

加えて実際の具体的事例を挙げ、実践的な医療倫理についてご説明頂きました。

倫理の原則を理解していても実際の事例は複雑であり、決断に苦慮することも珍しくないと感じました。医療従事者として公明正大な倫理観を持ち、常に倫理とは何なのかを考える姿勢が大切であると感じました。

講義の様子

医学研究の倫理の歴史と現在

医学研究は「人」を対象として行われます。そこには必ず倫理が存在しなくてはなりません。しかし、過去には医師や研究者が倫理を捨て、探求心や功名心に従ってしまった歴史があります。この過ちの歴史と医学研究における倫理の発展、そして現在では医学研究の倫理的原則とされているヘルシンキ宣言についてご説明頂きました。ヘルシンキ宣言の前文では「研究対象者の福利は科学的及び社会的な成果よりも優先されなければならず、また、人間の尊厳及び人権が守られなければならない」という記述があり、医学研究における倫理の重要性を再認識しました。

医学研究の倫理の未来

昨今の医療及び医学研究の発展は目覚ましいものがあります。一方で未だに研究不正や倫理を欠いた医療行為、医学研究が散見されます。そのような中で「倫理を無視した研究は研究とは認められない」という先生のお話しは重く心に響きました。医学研究と倫理は切り離せるものではなく、研究の発展に応じて倫理も発展させていく必要があることを痛感しました。医療従事者及び研究者一人一人が正しい倫理観を持ち、医療や研究に携わることによる、今後の医学の発展に期待したいと思います。

文責:分子内分泌学分野 大学院生 島田 洋樹
撮影:医用画像工学分野 大学院生 菊田 里美

※所属や職名などは、記事発表当時のものとなっております。

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