
東北大学艮陵同窓会
会長 大内 憲明
はじめに、2011年3月11日に発生した東日本大震災で被災された方々に深い哀悼の意を表します。艮陵同窓会会員の皆様には、被災直後からそれぞれのお立場におかれまして震災復興に全力で取り組まれておられる事と存じます。
皆様には、日頃から艮陵同窓会ならびに母校の発展のためにご尽力頂き、厚く御礼を申し上げます。
艮陵同窓会は、東北大学医学部の前身である宮城県立医学所の設立が明治5年(1872年)であることから、平成24年(2012年)で創立140周年を迎えます。現在、母校は大学院医学系研究科(医科学専攻、障害科学専攻、保健学専攻)と医学部(医学科、保健学科)で構成され、大学院教育では加齢医学研究所や医工学研究科、医学部教育では東北大学病院と連携しています。
さて、医学部・医学系研究科が抱えている最近の課題と、東日本大震災からの復興プロジェクト、さらにはメディカルサイエンスセンターとしての将来像について述べてみたいと思います。
平成16年度から国立大学は法人化され、東北大学も第一期中期目標計画(平成16〜22年度)に対しての評価を大学評価学位授与機構により受けた訳ですが、本医学部・研究科は、教育研究水準で最も高い評価(15項目中A評価14項目)を受け(2位東大6項目)、大きな問題はないと考えています。しかし、国際的競争時代に遅れる事なく、個人の能力を更に高めつつ、互いに協調・融合し、総合力を発揮できること、各専攻・講座・分野の目標を設定して確実に成果を出せること、すなわち、Mission, Process, Outcomeを明確にした組織への発展を目指します。
震災復興に医学部・医学系研究科としてどのように対応するかですが、3.11東日本大震災では、自ら甚大な被害を受けながらも、被災地域への支援等で奮闘しました。中でも活躍されたのが艮陵同窓会会員である先輩諸氏、医学部・大学病院教員、若い医員や大学院生でした。これから真の復興に向けて果敢に立ち向かおうとしているところです。
一方では、医学系研究科は2012年2月に設置された東北メディカルメガバンク機構と一体で、次世代医療イノベーションの創造と被災地医療支援を推進しています。
さらには、「総合地域医療センター」を艮陵会館内に設置し、兼ねて準備していた「東北大学クリニカル・スキルスラボ」の開所式も併せて、今後の震災復興に欠かせない循環型医師生涯教育制度としての機能充実化を図っているところです。
また、2012年4月に設置された災害科学国際研究所に医学系研究科は7分野を拠出し、災害医学研究部門として貢献して参る所存です。
新体制となった東北大学病院との連携についても一言触れておきます。大学病院は基本理念に「患者に優しい医療と先進医療との調和」を掲げており、全学的に推進される医学・生命科学研究成果を実践する拠点として位置づけられます。本研究科は、歴史的にも病院と両輪で研究を推進してきました。今後も病院診療科・部門はもちろん、TRセンター改め「臨床研究推進センター」、高度救命救急センター、がんセンター等との連携を更に密にしながら、臨床研究を強力に推進するとともに、医学部医学科・保健学科学生の臨床教育実習を通じて、将来の医療を担う高度な医療専門職を育成し、以て世界最高水準のメディカルサイエンスセンターを目指していく所存です。
艮陵同窓会の会員数は現在、約9千名で、全国各地に支部会が設けられ、活動が展開されています。艮陵同窓会は会員相互の親睦および医療研修の充実を図ることを目的に、今後も種々の事業を行って参ります。
会員の皆様には、今後とも、本会の活動にご理解とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
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