活動内容

第6回 脳カフェ 杜の都で脳を語る―光で脳と対話する―

25回目を迎えたSENDAI光のページェントが、例年よりも早めに幕を開けた翌日、6回目を迎えた「脳カフェ」が、66回目の東北大学サイエンスカフェとの共同開催で、開かれました。

会場の様子

 今回のスピーカーは、拠点メンバーの八尾寛さん(生命科学研究科教授)と、ゲストとして、大阪大学大学院情報科学研究科准教授の清水正宏さん。ゲストと言っても、清水さんは実は、この春までは、本グローバルCOEの拠点研究室の一つ、石黒章夫さん(工学研究科教授)の研究室で助教を務めていて、言わば里帰り講演になりました。



八尾 寛氏 

 八尾さんの演題は「光で脳と対話する」。クラミドモナスという小さな生き物が持つチャネルロドプシンというタンパク質を使って、脳の働きを光でコントロールできるようにしていこうという、現在進行中の研究のホットな話。講演の中では、時間の関係であまり触れられなかった、光でコントロールすることで何ができるか、について、会場から次々に質問が寄せられ、病気の治療への可能性などが具体的に語られました。


清水 正宏氏

 清水さんの演題は、「光がつなぐ生体とロボット」。従来のロボット観を覆す、鉄などの硬い素材ではなく生体物質など「やわらかい」ロボットを、光を利用して制御することを目指して進められている研究が語られました。







 会場では、実物のクラミドモナスが、オリンパス株式会社の御協賛によってセットされた顕微鏡で、動きまわる様子まで精細に観察することができる展示なども行われて、来場者の人気を集めていました。


 脳カフェは、異分野からのゲストを招いて実施することもあれば、今回のように、脳神経科学の専門家だけで構成することもあります。2007年12月の第 1回以来、3年間続けてきて、着実に、市民の皆さまに、脳神経科学へのあたたかい御関心と励ましが広がってきているのを感じています。



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