活動内容

第36回東北大学脳科学グローバルCOE若手フォーラム

2011年8月26日(金)、加齢医学研究所にて、前回に引き続き脳科学若手の会東北部会との共催で、第36回脳科学GCOE若手フォーラムが開催されました。当日は、あいにくの天候となりましたが、多くの方にお越しいただき、大変ありがとうございました。

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 さて東北部会との共催は、今回で3回目になります。フォーラムの冒頭で、脳科学若手の会東北部会代表の江川氏から、東北部会の意義や現状についてのご説明がありました(写真1)。現在、若手の会東北部会は東北大関係者が中心となっており、未だ東北大学外からの参加者はおりません。さらに活動の幅を広げていくことが今後の課題としても取り上げられています。しかし脳科学GCOEという垣根を越えた交流が盛んになりつつあり、これからの発展が非常に期待されます。脳科学若手の会の詳細や入会方法などは、ホームページ(http://brainsci.jp/)に記載されておりますので、ぜひご覧下さい。

 今フォーラムは、近年、神経科学でのトレンドであるオプトジェネティクスに着目しました。皆様にこの分野をより深くご紹介することを目的とし、9月23日に開催される第1回オプトジェネティクス講習会のプレセミナーという位置づけで、「基礎編」、「応用編」、「グループワーク」の3部構成で開催いたしました。

まず基礎編ですが、「オプトジェネティクスで照らし出す脳の働き」の演題のもと、東北大学 生命科学研究科 脳機能解析分野の酒井氏に講演を行っていただきました(写真2)。本講演は、オプトジェネティクスに馴染みのない方を対象に、オプトジェネティクスとは何か?オプトジェネティクスを用いることで何が可能になるのか?といった基礎的な内容から、オプトジェネティクス研究の潮流や、今後の課題などをお話しいただきました。アンケートにも、『講演は非常にわかりやすく、オプトジェネティクスの有用性が伝わった』とのご意見を多数いただきました。

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応用編では、「オプトジェネティクスを用いた研究事例紹介〜光で逃避行動を引き起こす!!〜」と題しまして、東北大学 生命科学研究科 脳機能解析分野の梅田氏に講演を行っていただきました(写真3)。梅田氏は光受容体・チャネルロドプシンを発現させたトランスジェニックゼブラを作成し、それを用いて研究を行っています。今回はオプトジェネティクスを用いた研究で苦労する点など、学会等ではあまり聞けない話もしていただけました。また会場からは『機会があればオプトジェネティクスを用いてみたい』というご意見を多数いただきました。

今回のグループワークは、「共同研究をするには?」をテーマに行いました。本フォーラムで特集しているオプトジェネティクスに関する共同研究を行っている研究者の方をお招きし、共同研究にいたった経緯などをお話していただきました。それぞれの研究での課題や、現在取り組んでいる内容について、活発な議論が行われました(写真4)。オプトジェネティクス共同研究者としてご参加して下さいました、東北大学 生命科学研究科 脳機能遺伝分野 古波津先生、同 医工学研究科 医用ナノシステム学 菅野氏、同 医学系研究科 生体システム生理学 九鬼氏、この場をお借りして改めて感謝の意をお伝えします。本当にありがとうございました。

 なおオプトジェネティクスについては、『第1回 オプトジェネティクス講習会 〜若手研究者のためのオプトジェネティクス入門〜』で、さらに詳しく取り上げる予定です。開催日程は2011年9月23日、場所は東北大学片平キャンパス、生命科学プロジェクト総合研究棟です。申し込み不要、参加自由ですので、ご興味のある方はぜひご参加下さい。詳細はホームページ(http://neuro.med.tohoku.ac.jp/Life_science/event/optogene.htm)をご覧ください。


(文責:東北大学大学院 生命科学研究科 脳機能解析分野 細島頌子)

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