活動内容

第40回 東北大学脳科学グローバルCOE 若手フォーラム(111221開催)

2011年12月21日(水)、東北大学星陵キャンパスにおいて、脳科学若手の会東北部会との共催で、第40回脳科学GCOE若手フォーラム/第7回脳科学若手の会東北部会若手フォーラムが開催されました。クリスマスも近いせいか、当日は雪が降り、また忘年会シーズンの真只中という日程でしたが、幅広い研究室から多数のご参加を頂くことができました。今回の若手フォーラムは、脳科学GCOEとして最後のフォーラムとなりましたが、一年の締め括りとしては非常に素晴らしいフォーラムになりました。

図1 佐藤佳亮さん

講演に先立ち、脳科学若手の会東北部会副代表の佐藤佳亮さん(東北大学大学院農学研究科分子生物学分野)に、若手の会東北部会の趣旨についてご説明いただき、また2月に行われるウインタースクールについてもご案内いただきました(図1)。


図2 鹿野理子先生
図3 鳥羽岳太先生

本フォーラムでは、第一部で「わたしの海外留学経験」と題して、医学系研究科行動医学分野助教の鹿野理子先生(図2)、次いで生命科学研究科脳機能遺伝分野助教の鳥羽岳太先生(図3)にご講演いただきました。渡航先でのご自身の生活の様子を交えながら、海外留学におけるメリットとデメリットについて、それぞれのご経験をもとにお話しいただきました。生活費が高いなどデメリットがある一方で、効率の良い環境下で研究に専念できる、国際共同研究の端緒となるなど、大きなメリットも語られており、若手研究者にとって今後のキャリアを描く上で非常に有用な内容となりました。英語でのコミュニケーションの大切さも然ることながら、お二方ともアクティビティを通じた交流も積極的に行われており、異文化へのチャレンジ精神を新たにした若手研究者も多かったのではないでしょうか。

図4 Dr. Michael W. Miller MA (RCA), D.Phil.

また、第二部として、「Science Communication Seminar」と題して、元理研BSIシニアアドバイザーのMichael W. Miller先生(MILLER TAKEMOTO & PARTNERS COMMUNICATIONS INC.)にご講演いただきました(図4)。Miller先生は、現在でも東京大学大学院の科学英語インストラクターを務められる等、日本人への英語コミュニケーション教育に豊富なご経験をお持ちでいらっしゃいます。本講演では、論文執筆の際に間違えやすいポイントについて、具体例を取り上げながら解説していただきました。科学論文は、科学の成果を社会に広く伝える上で最たる方法の1つですが、日本人が英語の表記方法や語彙等を正確に使用して論文を執筆することはなかなかにハードルの高いものと言えます。若手研究者にとって、英語で研究内容やその成果を発表する機会は今後、ますます多くなるものと思います。正しく伝えるコミュニケーション力を考える上で、啓発的な講演になりました。


図5.忘年会の様子(その1)

講演後は、毎年恒例となっているGCOEの忘年会が開かれました。GCOE拠点リーダーの大隅典子教授(医学系研究科発生発達神経科学分野)にご挨拶いただき、またMiller先生はじめ今回の講師の先生方も含め、多数の方々にご参加いただき盛大に行われました。脳科学GCOEとしては最後の忘年会となりましたが、ビンゴ大会も行われ、盛会のうちに幕を閉じました。


図6.忘年会の様子(その2)

今までGCOEの活動の一環として行われてきた、こうした若手の活動は今後、脳科学若手の会東北部会に引き継がれ、さらに多くの方々に支えられながら、幅広い活動を展開していくものと期待しています。最後になりますが、今までGCOEの若手の活動を多々ご支援いただきました先生方、また実際にスタッフとしてフォーラムの運営に携わってこられた皆様方に感謝申し上げます。今まで温かいご支援を頂き、ありがとうございました。

(文責:医学系研究科 精神・神経生物学分野 榊原泰史)


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