拠点リーダー御挨拶

3年目を迎える脳科学GCOE 2009年拠点リーダーご挨拶

2007年の半ばに立ち上がりました東北大学脳科学グローバルCOE「脳神経科学を社会へ還流する教育研究拠点」も、間もなく3年目を迎えます。多くの試行錯誤を重ねてきましたが、生命科学に立脚した脳科学を推進し、社会に貢献する人材を育てようという私どもの試みも、多くの方々に支えられ、豊かな実りを生みつつあります。

教育面では、東北大学として初めてとなる、脳神経科学の体系的な大学院講義「神経科学基礎」は、本COEとして独自に整備し、インターネット講義として全学に提供されるに至っています。また、脳神経科学の中の異分野融合の促進を期待して開始した、若手フォーラムは若手研究者自身の手で毎月開催され続けています。外国人を含む講師陣による各種講習会による専門的な英語教育、多様な進路に関するキャリアパスセミナーなども充実してきました。

国際的な研究交流においては、2008年1月の蔵王でのシンポジウム、8月の松島でのサマーリトリート、10月の上海でのワークショップ、そして、間もなく行われる仙台でのサマーリトリート、台湾でのワークショップと、多くの機会を設け、積極的な参加を得ています。若手研究者の海外渡航を支援するために創設した支倉フェローシップを利用する大学院生らは毎年数十人にのぼっています。

そして、何よりも、これらの刺激を受けて、研究も活性化され、多くの成果を生みだしてきています。

3年目を迎えて、今生まれつつある芽を更に大きく育て、太い幹にしていくためには、新しい意欲的な人々の参画が欠かせません。本グローバルCOEは、生命科学研究科、医学系研究科、工学研究科の3つの大学院研究科にまたがっており、それぞれの研究科で、間もなく募集が始まります。脳科学を研究する大学院として、このグローバルCOEを擁する東北大学は、極めて優れた環境であると自負しています。意欲的な若い方々の参画を求めています。大学生・大学院生の皆様は、ぜひ、御参画を検討して下さい。そして、私どもを支えて下さっている皆様には、ぜひ、周囲の若い方々にお勧め頂ければと存じます。

最後になりましたが、本グローバルCOEの運営に、なみなみならぬ御尽力を頂きました多くの皆様に感謝申し上げると共に、今後の変わらぬ御指導をお願い申し上げます。

平成21年6月1日
東北大学脳科学グローバルCOE
脳神経科学を社会へ還流する教育研究拠点
拠点リーダー
大隅 典子

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