人材育成の理念

本GBS拠点における人材育成の特徴

1. アウトカム指向の教育

本GBS拠点では、育成されるべき人材が社会で果たす役割を意識したアウトカム指向の教育を提供することにより、新時代の脳神経科学を切り拓く若手研究者を輩出することを目指します。
また、脳画像診断、脳数理、精神疾患診断治療、神経経済等の分野の研究者や、先端脳神経科学の素養を社会に還流する教育学者や福祉・介護従事者、創薬や福祉機器の開発者、医療行政従事者等の新領域の人材を日本発に育成します。

2. 国際的教育研究プログラム

国際的視野と果敢なチャレンジ精神を持った人材を育成するために、大学院生、ポスドク、若手研究者を含め、本GBS拠点では国際支援のための包括的な国際的教育研究支援基金であるHASEKURA(支倉)フェローシップにより支援します。

これにより、日本人の大学院生には、海外連携大学への短期留学や、国際会議への発表や出席に対して経済的支援を受けられます。

また、COEとして国際シンポジウム開催を国内さらには海外でも行い、国際的な交流の場を提供します。
さらに、国内外に在住する外国籍の学生や博士取得者から本GBSコースに参加する優秀な大学院生やポスドクを公募し、若手研究者として育成をします。

伊達藩の藩主政宗の家臣であった支倉常長(幼名は六右衛門長経)は、江戸時代初頭の1613年、慶長遣欧使節団180人を率いて帆船でヨーロッパに渡り、1615年にローマ教皇に謁見するという偉業を成し遂げました。東北大学脳科学GCOEでは、この支倉常長の名前を冠し、国際的に活躍する人材を支援するためのフェローシップを創設します。

3. 若手研究者の育成支援

自ら新分野を開拓できる大学院生を育成するために、リサーチアシスタント(RA)を公募し、研究リーダーシップのトレーニングを行うとともに、博士論文研究を支援する目的で業績評価に応じて研究費を支給します。

また、大学院生およびポスドクから構成されるGBS若手フォーラムにより定期的交流会を開催し、大学院生を含む若手研究者に自身の研究内容について発表する機会を与え、分野を超えて討論する姿勢を身につけるようにします。

即戦力として脳神経科学の知識を活かして産業界で活躍する、あるいは、市民に向けて脳神経科学に関する情報発信ができる人材を育成するために、教育的なアウトリーチ活動を積極的に行います。

これは、大学院生やポスドクにGBSオープンラボにおいて模擬実験等の演習を経験し、脳科学に関する市民との交流の場を持ち、このような経験から広い視野をもつ若手研究者を育成するという教育研究プログラムです。

さらに、企業や海外からも専門家を招いて脳科学を社会と結びつけるための積極的な交流を持ち、キャリアパスの様々な可能性を模索すると同時にプロフェッショナルなスキルアップセミナーを開催します。

Copyright © Tohoku Univ. All Rights Reserved.