東北大学艮陵同窓会

会長挨拶

東北大学艮陵同窓会
会長 八重樫 伸生

 私たちの艮陵同窓会は、明治5年(1972年)5月11日の「宮城県立医学所」と「共立社病院」が設立された日を創立の日とする、と決めております。もう数年で満150年を迎えますので、現在、150周年記念事業をいくつか企画中です。

 第一は記念式典の開催です。同窓会では100周年記念式典を開催以後、十年毎の節目の年に記念式典を開催してきました。140周年は大内研究科長の時代でしたが、それに倣って2022年5月に150周年記念式典を行いたいと考えております。

 第二は記念誌の発刊です。同窓会120周年記念事業の一つに艮陵同窓会の正史編纂事業がありました。解剖学の石井敏弘名誉教授を正史編纂委員長として作業が進められ、平成10年(1998年)、艮陵同窓会120年史として上梓されました。1100ページを超える大部で、編集後記だけでも12ページになります。石井名誉教授が精力を傾けて作成された労作で完成度の高い正史となっており、おそらく石井先生以外の誰にも成し遂げられなかった偉業と思われます。それから30年たち、そろそろその後の歴史をまとめておきませんと記憶も記録も消失してしまいますので、先日、柴原名誉教授と阿部高明教授に編纂委員をお願いしたところです。

 第三は名簿の補完事業です。艮陵同窓会会員の約半数は医学部医学科の卒業生ですが、その約10%で連絡がつかない状態です。この機会に医学部医学科の卒業生だけでも連絡先を完備したいと考えております。

  第四は募金事業です。40年前のことですが、110周年記念事業として三つの柱がありました。一つ目は母校の活動を支援する財団の設立で、それが財団法人「艮陵医学振興会」の発足につながりました。二つ目は母校医学部への奨学寄附金を贈ることでした。このときに集まった寄付金が委任経理金として医学部に入り、国際交流の経費として使われてきました。またこれとは別に星野元医学部長とそのご親族からのご寄付により、星野奨学金が設立されました。これは今も引き継がれ、中国からの若手研究者の受け入れのための基金として使われています。三つ目は取り壊された「中央講堂」にかわる講堂の建設です。新築から10年以上が経過していた艮陵会館の隣に多目的ホールを建設し、既存の艮陵会館と有機的に結びつけ、両者の効率的活用を図ろうという計画です。昭和61年(1986年)に完成した艮陵記念ホールは現在でも会議やイベント等で頻繁に使われており、当時の先生方の先見性に改めて敬意を表するものです。現在、臨床講義棟や図書館の改修工事が始まろうとしており、吉例にならって募金活動ができないものかと検討しています。

  一方で、東北大学医学部は大正4年(1915年)東北帝国大学医科大学として開設されました。当時は医学科のみでしたが、平成15年(2003年)に医療技術短期大学が元になって保健学科が設置されたことで、医学部は現在のような医学科と保健学科の二学科体制となりました。一方で医学部の附属施設として長年位置づけられていた病院は、平成12年(2000年)に加齢研附属病院を合併し、平成15年(2003年)には歯学部附属病院も統合することで医学部附属病院から東北大学病院となり、大学の単独部局として医学部から独立し今日に至ります。

 大学院という観点でみますと、平成6年(1994年)、医学研究科は医学系研究科と名称を替え障害科学専攻が設置されたことで医科学専攻と二専攻体制となりました。さらに平成9年(1997年)から始まった大学院重点化に伴い、医学部は大学院に重点を置く大学院医学系研究科となりました。平成20年(2008年)に保健学専攻が、平成27年(2015年)に公衆衛生学専攻が新たに設置され、現在は四専攻体制となっています。

 このように医学部は長年にわたる複雑な組織の改変と変遷を繰り返してきたため、現在の医学部の歴史を艮陵同窓会の枠組みだけでとらえることが困難になってきました。そこで、東北帝国大学医科大学としての設置から百年という節目を期に、現在の医学部・医学系研究科という組織の視点から足跡をまとめることとなりました。それが今秋発刊される予定の「東北大学医学部開設百周年記念誌」です。艮陵同窓会の周年とずれておりますが、このような背景があったことをご理解いただき、ご容赦いただければ幸いです。

令和元年 初夏

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