東北大学大学院医学系研究科・医学部

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国際色豊かな環境で
自分の可能性や人生の視野を広げて

インタビュー
障害科学専攻
内部障害学分野 助教
趙 彩尹
Chaeyoon Cho
2020.05.29

趙 彩尹

フレイル(虚弱)の研究を通して生活の質の向上を目指す

●研究の概要を教えてください

「フレイル」は、75歳以上の後期・超高齢者の患者によく見られる老年症候群です。加齢とともに身体・運動機能や認知機能などが低下し、複数の慢性疾患が併存します。フレイルはサルコペニア・転倒・骨折などにも関連し、要介護状態に至る要因の一つであるため、身体面・精神面の予防対策が必要です。私は、フレイルの高齢者患者を対象に、非薬物療法である運動療法・リハビリテーションの予防運動プログラムを新しく開発しました。このプログラムを介入することで、フレイルの高齢者患者の身体・運動機能と健康関連QOL(HEALTH-RELATED QUALITY OF LIFE;HRQOL)、認知機能、うつ、不安などの精神機能への効果を研究しています。
また、当教室では、臨床研究(心疾患障害、腎疾患障害、重複障害のリハビリテーションへの取り組み)と動物実験研究(腎臓機能障害動物モデルでの実験)などを行っています。

国際色豊かな明るい研究室

●研究室はどのような雰囲気ですか?

内部障害学分野は、国際的で明るい雰囲気です。日本だけではなく中国・韓国などからの大学院生が在籍しています。先生と大学院生、大学院生同士での活発な研究議論ならびにお互いの意見交換、日本での生活の話などをし、良いコミュニケーションをとっています。

多種多様な研究に触れる

●学生にどのようなことを期待しているかなども含め、進学希望者へのメッセージをお願いします

東北大学の障害科学専攻には、各専門分野の教員や多分野で活躍する大学院生がそろっており、臨床研究から動物研究まで包括的な研究を行っています。また、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、臨床検査技師といった医療従事者だけではなく、社会福祉、介護、音楽、教育分野の大学院生がいるため、多様な研究に接することができるところが特徴です。さまざまな分野で国際的に活躍する先生方、先輩方も多く、あまり携わってこなかった研究の知識を得てさまざまな経験を積み、自分の可能性を大きく広げることができると思います。これから入学・進学される方は、ぜひ、東北大学の障害科学専攻で研究活動や自分の可能性、人生の視野を広げてみてください。

国際的に活躍する卒業生

●修了後はどのような進路がありますか?また、修了生はどのように活躍していますか?

現在、内部障害学分野の教室では国内・国外の留学生を含めた大学院生、社会人の大学院生など、さまざまな国籍、地域の大学院生が障害科学専攻課程と医科学専攻課程に在籍しています。今まで国際色豊かな人々が卒業し、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、音楽療法士、障害教育教員、スポーツ・福祉系教員、栄養士、心理士など、国内はもとより世界の国・公・私立大学の教育職や病院の医療職、大学や機関施設の研究職などに就いて活躍しています。

●病院や企業に勤務しながらの修学は可能でしょうか?

現在、当研究室の大学院生4割が病院や企業で働いている社会人であり、研究発表会や会議であるResearch In Progress(RIP)、オンライン授業に参加しています。社会人の大学院生が多いため、勤務と修学についての多様な情報やアドバイスを得ることができます。

●東北大学の良いところは?

東北大学にはさまざまな国籍の方が所属し、国際色豊かです。当研究室の内部障害学分野においても中国・韓国などから留学生が来ています。国籍関係なく、研究・実験の熱意があれば、活発な研究活動ができます。さらに、留学生との国際交流を通して、言語を学ぶこともできます。
また、大学院の障害科学専攻課程では、社会福祉・介護・音楽・障害児教育などの幅広い分野で国内外に貢献・活躍できることが特徴的であり、進学するメリットであると思います。

PROFILE
障害科学専攻
内部障害学分野 助教
趙 彩尹
Chaeyoon Cho

韓国出身。2010年東北大学医学部交換留学で来日。2017年障害科学専攻博士課程終了。現在は内部障害学分野助教。老年医学、高齢者の運動療法・リハビリテーション、健康関連QOL(HEALTH-RELATED QUALITY OF LIFE;HRQOL)を中心に研究。

●関連リンク

内部障害学分野