大学院説明会
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一つは、大学2年生の時に知った医学物理士という職種への興味からです。医学物理士は、放射線治療や診断の分野で高度な専門知識を持ち、医療に貢献する重要な役割を果たします。この専門職に就くためには、大学院での高度な専門教育が不可欠でした。もう一つの理由は、自分自身の成長のためです。学部時代は受動的に行動することが多かったのですが、大学院では自ら課題を見つけ、能動的に取り組むことが求められます。この過程で問題解決能力や思考力を養い、研究者として必要なスキルを磨きたいと考えました。
大学院に進学して最初の頃は、何をすべきか分からず、漠然と日々を過ごしていました。しかし、このままでは大学院生活が無駄に終わると気付き、学会での発表を目指して行動を始めました。期限に追われることで自然とモチベーションが高まり、研究に真剣に取り組むようになりました。その結果、これまでに4回学会で発表し、直近の発表では学生奨励賞を受賞できました。学会発表を通じて、研究成果を他者に伝えるプレゼンテーションスキルや、批判的なフィードバックを受けて改善を図る能力も向上しました。また、東北大学病院では医学物理士としての実習環境が充実していて、放射線治療の計画立案や機器の操作、データ解析など実務に直結するスキルを習得しました。これらの経験は、医学物理士としてのキャリアに直結するもので、自分の専門性を高めるために非常に有益でした。
総じて、これまでの経験は、専門知識と実践力を大いに向上させ、自ら行動し課題に取り組む重要性を再認識させてくれる貴重なものでした。この経験を通じて得たスキルや知識を、今後の大学院生活に生かしていきたいと考えています。
「放射線治療計画における輪郭抽出の工程に対するAIの応用」です。このテーマを選んだ理由は、AI技術への興味と、その応用によって医療現場に貢献できる可能性を感じたからです。放射線治療計画では、腫瘍や周囲の正常組織の輪郭を正確に抽出することが重要ですが、この作業は人間が行うと時間がかかり、作業者間でのばらつきも大きいです。AI技術を用いることで、輪郭抽出を自動化し、治療計画の効率化と精度向上が可能となります。具体的には、既に商用化されている複数の自動輪郭抽出ソフトウエアを比較評価する研究を行っています。これらのソフトウエアの性能を比較し、その有効性と実用性を評価することが目的です。このような装置の比較研究は少なく、その結果が装置の普及につながり、現場の医療従事者の助けになることを期待しています。このテーマを追求することで、自分の専門知識とスキルをさらに深め、さまざまな研究での応用を目指しています。
とても和やかな雰囲気だと感じています。2024年度に入り学生の数が増え、活気がさらに増しました。先輩方は研究や実習について親身に教えてくださり、分からないことがあれば丁寧にサポートしてくれます。先生方も同じ研究室内に常駐しているため、気軽に質問でき、研究で悩んだ際には一緒に解決策を考えてくれます。研究室では歓迎会や新年会などの行事が定期的に開催され、学生同士や先生方との交流を深められます。毎週行われる抄読会や進捗報告会は、最新の知識を得る機会であり、他の学生の研究内容を知る良い機会です。自分の研究に新たな視点を取り入れたり、刺激を受けたりすることができ、プレゼンテーションスキルの向上や、フィードバックを受けて研究を改善する貴重な場となっています。
研究環境やサポート体制が非常に充実している点です。研究設備が整っており、最新の装置を利用できるため、先端的な研究が可能です。加えて、東北大学には医学物理士の先生方が多く在籍していて、放射線治療装置の種類も豊富で、医学物理の幅広い知識と技術を学ぶことができます。また、東北大学はスタートアップ事業に力を入れていて、資金援助も豊富で、学生や研究者が研究を事業化するチャンスが広がります。私も大学のサポートを受けて、アイデアの実用化を目指すプロジェクトに参加した経験があります。
総じて、東北大学は研究者にとって、非常に恵まれた環境を提供しています。大学院に進学したことで、自分の研究を深めるとともに、将来に直結する多くの貴重な経験を積めました。このような環境で学べることに感謝しつつ、今後も研究に励んでいきたいと考えています。
まずは、さらに学会発表の経験を積み、論文執筆に挑戦したいです。また、医学物理士の資格取得を目指しています。資格取得に向けて学びを深め、実習での経験を積んでいきたいと考えています。そして、放射線治療についての実践的で革新的な研究に取り組み、より多くの患者さんの治療に貢献できるような医学物理士を目指したいです。
休日は家で映画を見たり、友達とショッピングや食事をしたりして過ごしています。星陵キャンパスのすぐ近くに「鈴な鈴しろ」というご飯屋さんがあり、そこのランチがリーズナブルでとてもおいしいのでお薦めです。
茨城県神栖市出身。東北大学医学部保健学科放射線技術科学専攻を卒業し、診療放射線技師の国家資格を取得後、東北大学大学院に進学。運動が好きで、バレーボールやソフトテニスを時々プレーしている。趣味は音楽を聴いたり、アニメや映画・ドラマを見たりすること。最近ハマったドラマは「不適切にもほどがある!」。