2012年2月28日

前頭前野に行動戦術の使い分けに関わる新しい領域を発見 -動的再編成をしめすサル内側前頭前野-

 東北大学大学院医学系研究科の虫明元教授(生体システム生理学)、松坂義哉助教らのグループは、脳の前頭前野の内側に行動制御に関わる新たな領域を発見しました。この領域は行動の統合的制御を担う前頭前野の一部でありながらこれまでその役割が明らかでありませんでした。今回、虫明教授らのグループはこの領域が個体の具体的な行動の中身よりも自ら編み出した行動の決定の仕方、すなわち行動戦術(行動選択のポリシー)を使い分けることに関与していることを示し、本領域が行動の選択の仕方を選択するという高次でメタレベルでの意思決定に働いている事を突き止めました。さらに研究グループは行動戦術の選択肢が無いとこの領域が行動制御に関与しなくなることを発見し、本領域が行動戦術の使い分けが必要か不要かによって動的に行動制御に関与・離脱するという特異な性質を持つことを明らかにしました。
今回の成果は、意思決定に関わる脳の仕組みについての理解を深めると共に、高次脳機能障害の神経機構の理解や支援・リハビリへの応用等が期待されます。
 

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