2019年11月7日

冠動脈全長にわたる機能異常の存在:狭心症の新たな病態を解明 -冠攣縮性狭心症と微小冠動脈障害が合併すると長期治療経過が悪化-

 冠動脈機能異常の原因として冠動脈過収縮反応と冠動脈拡張障害の2つがあり、冠動脈造影検査で明らかな狭窄や閉塞が見られない患者において、突然死や急性心筋梗塞などの発生に強く関連することが報告されています。
東北大学大学院医学系研究科循環器内科学分野の下川 宏明教授、高橋 潤講師、須田 彬医師らの研究グループは、心臓表面を走る太い冠動脈の過収縮反応である冠攣縮性狭心症と冠微小血管の拡張障害の指標である微小血管抵抗指数の上昇の合併は長期予後の悪化と関連すること、また、冠攣縮性狭心症と微小血管抵抗指数上昇に共通した原因として共通する因子(Rho キナーゼの活性化)が大きく関与していることを明らかにしました。
 本研究は、診断方法や治療後の予測因子が未だ確立されていない冠動脈機能異常を太い冠動脈と微小冠動脈の両方で初めて明らかにした重要な報告であり、長期予後が悪化する患者の判別や新たな治療方法への応用などへとつながることが期待されます。

 本研究結果は2019年11月4日に、米国心臓学会の学会誌であるJournal of the American College of Cardiology誌にオンライン掲載されました。

pagetop