2020年2月18日

第22回日本異種移植研究会において移植再生医学分野の稲垣明子助教と猪村武弘技術補佐員が優秀演題賞を受賞

2020年2月15日に東北大学星陵オーディトリアムで開催された第22回日本異種移植研究会におきまして、稲垣明子助教と猪村武弘技術補佐員が優秀演題賞を受賞致しました。

 稲垣明子の受賞演題は「新規免疫隔離膵島デバイスの膵島生着効率に関する検証」であり、新規高分子化合物から構成される免疫隔離膵島デバイスが様々な機能を発揮し、糖尿病小動物モデルにおいて免疫抑制剤を使用することなく糖尿病を効果的に治癒できることを明らかにしたことが評価されての受賞となりました。
 膵島移植は重症糖尿病に対する低侵襲細胞移植治療ですが、脳死ドナーから供給される膵島細胞に依存する現況においては免疫抑制剤の服用が欠かせず、免疫隔離素材を用いた膵島デバイスの臨床応用は免疫抑制剤を使用しない究極の移植療法実現のために切望されております。本発表は、細胞デバイス使用時と不使用時の糖尿病治癒効率ならびにCD11b陽性細胞のグラフト浸潤状況を比較検証することにより、新規免疫隔離膵島デバイスが獲得免疫制御に留まらず原始免疫も効果的に制御し、さらに優良な膵島のスキャホールドとしての特性を備えていることを実証した点が高く評価されました。

 猪村武弘の受賞演題は「バイオ人工膵島移植の鍵を握る酸素供給デバイスに関する基盤検証」であり、免疫隔離膵島デバイスの長期に渡る効果持続に貢献すると期待されている皮下埋め込み型酸素供給デバイスの酸素除放面に関する材質の至適化が評価されての受賞となりました。
 バイオ人工膵島移植の理想的な移植実施部位として低侵襲で取り出しが容易な皮下があげられますが、皮下は血流に乏しく低酸素環境であるため、膵島の生着や機能発現には適さないという課題を抱えています。本発表は、まずin vivoモデルで酸素を大量に保持できるパーフルオロカーボンを封入した酸素供給デバイスの酸素徐放効果を実証し、さらにin vitroモデルで酸素除放面の素材選択により酸素徐放速度を調節できることを確認し、今後の皮下埋め込み型酸素供給デバイス実用化への基盤を構築できた点が高く評価されました。

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