2020年12月21日

生体への適用が可能な pH可視化プローブの開発~ 脳深部におけるpHのリアルタイム観察に成功~

 脳の正常な活動には、適正なイオンバランスが不可欠です。特にpHは、ある一定の範囲内で厳密に調節されており、その範囲を大きく超えると脳の異常活動を引き起こすと指摘されています。高い時間・空間分解能で脳内のpHを測定できれば、脳機能の理解、病気のメカニズムの解明や予防・治療に繋がることが期待されます。

 東北大学の学際科学フロンティア研究所郭媛元助教(本学医工学研究科・医学系研究科兼務)と医工学研究科吉信達夫教授、医学系研究科虫明元教授らは、熱延伸技術) で作製された多機能ファイバと、イオン濃度分布を可視化できる半導体化学イメージセンサ) を組み合わせることで、生体埋め込み型の新しいpH可視化プローブを開発し、脳内の複数点においてpH変化を同時に高感度で測定することを可能にしました。また、世界で初めて、脳深部の海馬において、疼痛刺激に伴うpHの微小変化をリアルタイムで補捉することに成功しました。
さらに、脳がてんかんを起こした病態において、海馬におけるpHをリアルタイムでイメージングすることにも初めて成功しました。

 本研究成果をまとめた論文は、バイオセンサ分野におけるトップジャーナルである「Biosensors and Bioelectronics」に11月28日付で掲載されました。

【問い合わせ先】
●研究に関して
東北大学学際科学フロンティア研究所
助教 郭媛元
E-mail:yyuanguo@fris.tohoku.ac.jp

●報道に関して
東北大学学際科学フロンティア研究所
URA 鈴木一行
電話: 022-795-4353
E-mail:suzukik@fris.tohoku.ac.jp

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