2009年10月30日

慢性腎臓病の悪化を防ぐ新たな治療法の開発―タンパク質OATP-Rを標的にした、スタチン内服による尿毒症物質の排泄促進が効果をあげる。

東北大学大学院医工学研究科・医学系研究科の阿部高明教授と慶應義塾大学先端生命科学研究所(山形県鶴岡市、冨田勝所長)の曽我朋義教授らの研究グループは共同で、今まで根本的治療法のなかった慢性腎臓病の新たな治療ターゲットタンパク質OATP-Rを腎臓で発見しました。OATP-Rは体内に蓄積する尿毒症物質を体外にくみ出す働きがありますが、腎不全時には機能が下がっています。研究グループはOATP-Rの機能を上昇させる薬が抗高脂血症薬のスタチン類であることを見出し、スタチンを適切に内服することでOATP-Rタンパク質が増加して尿毒症物質を体外にくみ出すことができるようになり、臓器障害が改善することを発見しました。本研究により腎不全の進行を抑制し透析導入にいたるのを遅らせる新たな治療法が開発されました。
なお、本研究は独立行政法人科学技術振興機構「産学共同シーズイノベーション育成ステージ化事業」の支援を受けた成果です。

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