2010年5月7日

生体内でのニューロン新生の制御機構の一端を解明

東北大学大学院医学系研究科の大隅典子教授の研究グループは、軸索の伸長などに関わるEphrin-A5 (エフリンA5)という分子の遺伝子を欠損した成体マウスにおいて、海馬歯状回におけるニューロン新生が有意に低下していることを発見、生体内でのニューロン新生の制御の一端の解明に成功しました。
かつて大人になってからは増えないと信じられてきた脳の神経細胞(ニューロン)は、ほ乳類の成体脳でも、脳室下帯や海馬歯状回など一部の場所で活発に新生されていることが明らかになっています。特に海馬歯状回でのニューロン新生は記憶や学習行動に関係していること、またニューロン新生の異常と行動異常に相関があることが明らかとなっており、その制御機構の解明が待たれています。
今回、研究グループは、細胞外膜分子の一つであるEphrin-A5に着目し、Ephrin-A5遺伝子を欠損した成体マウス(Ephrin-A5-/- マウス)の海馬歯状回におけるニューロン新生を解析し、ニューロン新生が減少していることを明らかにしました。Ephrin-A5は血管のサイズを調節することによってニューロン新生を制御していることが示唆されています。
本研究成果は、米国科学誌STEM CELLSのウェブ版に先行公開され、間もなく5月号の表紙を飾ります。

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