2010年9月24日

緑色光で脳神経細胞を目覚めさせる技術の開発(光による脳情報入力システムの実用化へ向けて)

東北大学大学院生命科学研究科の八尾寛教授らの研究グループは、緑藻類の光感受性イオンチャネル(チャネルロドプシン:ChR)※1の構造−機能連関を解明し、緑色光に対して高い感受性を持ち光電効率の高い改変型チャネルロドプシン、チャネルロドプシン・グリーンレシーバー(ChRGR)を世界に先駆けて作り出しました。遺伝子工学的に、ChRGRをマウス大脳皮質運動野の神経細胞に組み込み、正弦波状に振動する緑色LED光を周波数が連続的に変調するように照射したところ、神経細胞が3-10 Hzの光振動に同調して活動しました。さらに麻酔下の動物の大脳皮質運動野に同様の光振動を与えたところ、大脳皮質のネットワークが高い活動レベルに状態遷移することを見出しました。ChRGRと緑色LEDの時空間パターン光入力の組み合わせにより、従来の電気刺激に代わる脳を直接駆動する新しい技術になると期待されます(オプト・カレントクランプ法)。この研究成果は、9月23日(米国東部時間)に、医学を含む科学分野全般に高く評価されている米国のオンライン学術誌Public Library of Science (PLoS) ONE に掲載されました。

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