神経化学

Neurochemistry

基礎医学, 分子生物学・細胞生物学, 神経科学

タンパク質の折畳み異常がおこす難病の克服に挑む ~プリオン現象の解明と治療予防法の開発~

医科学専攻

  • 修士課程/博士課程

教員構成

堂浦 克美堂浦 克美

堂浦 克美教授

DOH-URA, Katsumi Professor, M.D. Ph.D.

TEL:022-717-8233

E-Mail:doh-ura*med.tohoku.ac.jp
(「*」を「@」に変換してください)

URL:http://www.neurochemistry.med.tohoku.ac.jp/

その他の教員・スタッフ
  • 照屋 健太准教授

    Assoc. Prof. TERUYA, Kenta

この分野の研究テーマ

  • 折畳み異常タンパク質の代表であるプリオンがおこす病気の治療予防開発とその実用化
  • 細胞や個体における折畳み異常タンパク質の病理学的特性と生物学的特性の解明

研究キーワード

プリオン, タンパク質の折畳み, 創薬, 神経変性疾患, アミロイドーシス

技術キーワード

細胞培養, 遺伝子操作, ケミカルバイオロジー, 動物実験, 病理解析

分野の紹介

進行性に脳がおかされる神経難病には、タンパク質が異常に折畳まれて凝集物を形成し脳に蓄積する疾患群(プリオン病、アルツハイマー病、パーキンソン病など)があります。いずれも未だに病気の進行を阻止する根本的な治療予防法は見つかっていません。また、タンパク質の異常凝集物が脳でどのように制御され、どうして脳がおかされるのかといった基本的なメカニズムも、十分には解明されていません。さらに、病気の原因であるタンパク質の異常凝集物は、異常凝集物を形成するという性質を他の細胞や個体に伝達する能力があり、タンパク質性の形質伝達因子と言えます。核酸を介さない形質伝達はセントラルドグマの唯一の例外で、タンパク質性の形質伝達因子の生物学的な存在意義も良くわかっていません。
私達は、折畳み異常タンパク質の代表であるプリオンについて、プリオンがひきおこす病気の治療予防法の探索研究やプリオンに対する生体防御機構の解明研究を行い、治療候補薬の実用化も行っています。また、タンパク質性伝達因子に対して阻害活性を持つ化合物や生体因子の作用機序を解析し、プリオンやタンパク質性伝達因子の形質伝達及び形質発現のメカニズムを探っています。さらに、タンパク質の折畳み異常は神経難病だけでなく、全身あるいは一部の臓器・組織が侵されるアミロイドーシスと総称される種々の難病を引き起こしますが、私達はプリオン病だけでなくこれらの様々なアミロイドーシスに対して汎用的な効果を発揮する治療予防法の開発研究も行っています。

Figure 1 折畳み異常タンパク質による神経疾患の病態
Figure 1 折畳み異常タンパク質による神経疾患の病態
Figure 2 マウス脳に蓄積した折畳み異常タンパク質
Figure 2 マウス脳に蓄積した折畳み異常タンパク質

主な論文

  • Hamanaka T, et al. Melanin or melanin-like substance interacts with the N-terminal portion of prion protein and inhibits abnormal prion protein formation in prion-infected cells. J. Virol.,in press
  • Teruya K, Doh-ura K. Insights from therapeutic studies for PrP prion disease. Cold Spring Harb. Perspect. Med., in press
  • Teruya K, et al. A single subcutaneous injection of cellulose ethers administered long before infection confers sustained protection against prion diseases in rodents. PLoS Pathog. 12:e1006045,2016
  • Hamanaka T, et al. Structure-activity analysis and antiprion mechanism of isoprenoid compounds. Virology. 486:63-70, 2015
  • Kimura T, et al. Secretin receptor involvement in prion-infected cells and animals. FEBS Lett. 589:2011-2018, 2015
  • Nishizawa K, et al. Efficacy and mechanism of a glycoside compound inhibiting abnormal prion protein formation in prion-infected cells. J. Virol. 88:4083-4099, 2014

OB・OGの主な進路

大学教員、公務員、博士研究員、臨床医、大学病院職員、治験コーディネーター、食品企業研究者

担当教員より進学志望者へのメッセージ

小さな研究室ですが、古典的な実験手法も最先端技術も、どちらも使いこなせるようになります。また、いつでもどこでも、些細なことでも、気軽に相談できる環境があります。

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