病態神経学

Neurological Science

基礎医学, 分子生物学・細胞生物学, 神経科学

プリオン蛋白の異常化メカニズムの解明

医科学専攻

  • 修士課程/博士課程

教員構成

北本 哲之北本 哲之

北本 哲之教授

KITAMOTO, Tetsuyuki Professor, M.D. Ph.D.

TEL:022-717-8147

E-Mail:kitamoto*med.tohoku.ac.jp
(「*」を「@」に変換してください)

URL:http://www.prion.med.tohoku.ac.jp/index.html

この分野の研究テーマ

  • 獲得性プリオン病の確定診断とその感染メカニズム
  • プリオン蛋白の異常化促進、抑制に関する研究

研究キーワード

プリオン蛋白, 正常多型性と変異, 異常化, 感染実験, プリオン病

技術キーワード

病理学的検査, ヒト化モデル, ウエスタンブロット, 試験管内蛋白増幅, 感染実験

分野の紹介

1996年英国のBSE(いわゆる狂牛病)由来のvCJDの出現以来、本研究室は世界的にはWHO(世界保健機構)の共同研究センターとしてvCJDの調査を、わが国では硬膜移植後の医原性CJDをはじめとするプリオン病のサーベイランスの遺伝子診断、確定診断を受け持っている研究室である。
研究室の最近の成果としては、ヒトのプリオン病の感染性を、マウスからヒト型プリオン蛋白に変更したノックインマウスを使用して調べている。この感染実験の結果から、硬膜移植後の医原性CJDの感染源を突き止めることに成功した(論文2)。また、高感度のvCJDプリオンの検出法を開発し、英国スコットランド血液バンクと共同でvCJDの血液を用いた診断法を開発中である。さらに、プリオン蛋白の網羅的な変異導入による異常化分子の検討によって、異常型プリオン蛋白の分子モデルを完成させた(論文5)。
研究室の今後の目標は、どのようにしてプリオン蛋白が異常化するのかそのメカニズムを明らかにすることである。この分子機構の解明によって、初めてプリオン病の治療・予防戦略へと繋がる。

Figure 1 ヒト化プリオン蛋白モデル動物の感染実験
Figure 1 ヒト化プリオン蛋白モデル動物の感染実験
Figure 2 異常プリオン蛋白の分子構造モデル
Figure 2 異常プリオン蛋白の分子構造モデル

主な論文

  • Distinctive properties of plaque-type dura mater graft-associated Creutzfeldt-Jakob disease in cell-protein misfolding cyclic amplification. Takeuchi A, Kobayashi A, Parchi P, Yamada M, Morita M, Uno S, Kitamoto T. Lab Invest. 2016 May;96(5):581-7. doi: 10.1038/labinvest.2016.27. Epub 2016 Feb 15.
  • The influence of PRNP polymorphisms on human prion disease susceptibility: an update. Kobayashi A, Teruya K, Matsuura Y, Shirai T, Nakamura Y, Yamada M, Mizusawa H, Mohri S, Kitamoto T. Acta Neuropathol. 2015 Aug;130(2):159-70. doi: 10.1007/s00401-015-1447-7. Epub 2015 May 29. Review.
  • Takeuchi A, et al. Characterization of variant Creutzfeldt-Jakob disease prions in prion protein-humanized mice carrying distinct codon 129 genotypes. J Biol Chem. 288:21659-21666, 2013.
  • Kobayashi A, et al. Deciphering the pathogenesis of sporadic Creutzfeldt-Jakob disease with codon 129 M/V and type 2 abnormal prion protein. Acta Neuropathol Commun. 1:74(1-11), 2013.
  • Shirai T, et al. Evaluating prion models on comprehensive mutation data of mouse PrP Structure 22; 560-571, 2014.
  • Kobayashi A. et al. Transmission properties of atypical Creutzfeldt-Jakob disease: a clue to disease etiology?. J Virol. 89(7):3939-46,2015.

OB・OGの主な進路

臨床医、大学等の研究医、製薬会社研究員、光学・食品会社研究員、医学部へ再入学

担当教員より進学志望者へのメッセージ

卒業生は、国内外の施設での研究従事者が多い。プリオン病の研究から初めて、将来自分の研究テーマを持ってアカデミックに活躍し続けるという意欲を持ち続けてほしい。

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