分子生理学

Molecular Biology and Physiological Metabolism

基礎医学

エピゲノムという細胞の「記憶」を作っているゲノム修飾の仕組みを解明し、生活習慣病への薬を設計する新しい技術を開発。

医科学専攻

  • 修士課程/博士課程

教員構成

酒井 寿郎酒井 寿郎

酒井 寿郎教授

SAKAI, Juro Professor, M.D., Ph.D

TEL:022-717-8114

E-Mail:jmsakai-tky*umin.ac.jp , jmsakai*med.tohoku.ac.jp
(「*」を「@」に変換してください)

URL:http://www.metab.med.tohoku.ac.jp/

この分野の研究テーマ

  • エピゲノムと生活習慣病
  • 脂肪細胞
  • 脂質代謝

研究キーワード

メタボリックシンドローム, 脂肪細胞, エピゲノム, コレステロール, 代謝

技術キーワード

脂肪細胞, プロテオミクス, チップシーケンス, エピゲノム解析, 遺伝子改変マウス

分野の紹介

メタボリックシンドローム、2型糖尿病、動脈硬化など多因子疾患の解明は21世紀の生物医学の大きな課題となっています。ヒストンのメチル化などを解する エピジェネティックな遺伝子発現の制御(後天的遺伝子修飾)が細胞分裂を越えて保存され、一個体の間の細胞記憶システムを形成し、このことが生活習慣病の発症に大きな役割を果たしていることが明らかにされつつあります。エピゲノムとは、DNA塩基配列以外のDNAのメチル化とヒストン修飾で維持される遺伝情報です。
生活習慣はエピゲノムに記憶され、生活習慣病・糖脂質代謝異常発症の鍵となることが示唆されています。それでは、環境因子がどのようにエピゲノム修飾へと変換されるのでしょうか?環境変化に応じた翻訳後修飾はタンパク質が持つ多面的な機能から固有の機能を選別するスイッチです。私たちはヒストン修飾酵素の翻訳後修飾解析と遺伝子上の局在解析、タンパク質複合体解析からこれらを明らかにしていきます。そして、睡眠、エネルギー代謝、制御メカニズムをエピゲノミックス解析から明らかにし、画期的な生活習慣病の治療法に挑戦していきます。1)生活習慣病におけるエピゲノム標的の探索、(2)生活習慣病にかかわるエピゲノムメカニズムの解明,そして(3)エピゲノム創薬に挑んでいきたいと考えております。

Figure 1 ヒストンH3K9脱メチル化異常マウス(Jmjd1a-/-) マウスは肥満
Figure 1 ヒストンH3K9脱メチル化異常マウス(Jmjd1a-/-) マウスは肥満
Figure 2 統合的なエピゲノム解析によるメカニズム解明
Figure 2 統合的なエピゲノム解析によるメカニズム解明

主な論文

  • Ohguchi H, et al. (2016) The KDM3A-KLF2-IRF4 axis maintains myeloma cell survival. Nat Commun, 7, 10258.
  • Inagaki T, Sakai J, Kajimura S. (2016) Transcriptional and epigenetic control of brown and beige adipose cell fate and function. Nat Rev Mol Cell Biol, 17, 480-95.
  • Matsumura Y, et al. (2015) H3K4/H3K9me3 Bivalent Chromatin Domains Targeted by Lineage-Specific DNA Methylation Pauses Adipocyte Differentiation. Mol Cell, 60, 584-96.
  • Abe Y, et al. (2015) JMJD1A is a signal-sensing scaffold that regulates acute chromatin dynamics via SWI/SNF association for thermogenesis. Nat Commun, 6, 7052.
  • Sakakibara I, et al. (2009) Fasting-induced hypothermia and reduced energy production in mice lacking acetyl-CoA synthetase 2. Cell Metab, 9, 191-202.

OB・OGの主な進路

教育機関、ライフサイエンス、医薬品関係の企業、製薬企業

担当教員より進学志望者へのメッセージ

生活習慣病などの多因子疾患解明は21世紀の大きな課題です。疾患の発症進展には遺伝素因とともに環境要因が重要です。エピゲノム研究と栄養学から新規な治療法の開発に取り組みましょう。

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