東北大学大学院医学系研究科・医学部

大学院説明会
特設ウェブサイト

東北大学初の完全オンライン大学院生として
世界トップクラスの環境での学び経て
オールラウンダーな研究者に

インタビュー
医科学専攻
てんかん学分野 在校生
黒田 直生人
Naoto Kuroda
学年:博士課程2年
出身地:東京都
2022.05.30

黒田 直生人

研究の楽しさ感じ、オンラインで知識と技術習得

●大学院に進学しようと思った理由を教えてください

大学院に入る前から米国で何も分からない状態から研究を始めた私は、渡米から1年ほどしたタイミングで少し研究というものの概要が見えてくるようになり、同時に研究の楽しさを感じるようになりました。そこで、統計学や研究デザインなどについて体系立った知識や技術を習得したいと考えたのが理由です。

●進学してみて、どうでしたか?

大学院というと、すごく狭い知識について、ごく一部の人が突き詰めていて、なかなかなじめないイメージがありました。ところが、実際に進学してみると抱いていたイメージとは全く異なり、研究業務とそれに必要な知識とスキルを獲得できるだけではなく、他大学部の大学院生とディスカッションする機会、リーダーシップについて学ぶ機会、など人としての成長につながる学びばかりでした。

現代の医療ではまだ救えない患者さんを救うために

●研究テーマとそれを選んだ理由を教えて下さい

現在、てんかん手術における新手術法の開発に関する研究を行っています。具体的には、てんかん手術において、どの脳皮質をどの程度切除すれば発作が治るかを正確に予測する方法の開発を行っています。
臨床医として現場を経験するうちに、もっとより多くの患者さんを根治できるような医師になりたいと思い、そのような研究を行うことで世界中のてんかん患者さんに貢献できたら、と思うようになったのがきっかけです。
2年間の初期研修医を終えた後、3年間の脳神経外科後期研修医としての臨床現場経験において、医師としての医療現場でのやりがいと患者さんの人生に大きく関わる選択を迫られる責任の大きさを痛感しました。特に、後期研修になって初めて見た、てんかんを外科的治療で治すてんかん外科を目の当たりにした時の衝撃は大きかったです。一方で、現代の医療で救えない患者さんがいるという限界を知ったことが研究テーマを選んだ理由です。

7つの観点から世界トップクラスの大学院だと実感

●研究室の雰囲気はどうですか?

最高です。指導教授には研究の相談のみならず、医師として、人としての人生相談にも乗っていただき、突拍子もない提案に対しても寛容な態度で容認してもらっています。他の大学院生の方々も非常にモチベーションが高く、とても社交的で、米国にいる私をみんなで気にかけてくれます。世界をけん引する研究室はこういうところなのか、と日々感じています。

●東北大学の良いところは?

東北大学大学院は、(1)豊富な知識と経験を持つ先生方、(2)最先端の内容を扱う高レベルな内容、(3)破格の学費、(4)希望に合わせて受けたいコースや授業が受けられる柔軟な対応、(5)他の大学院生の意識の高さ、(6)多様性、(7)教務課や事務の方々の神対応、の7つの観点から、世界トップクラスの大学院だと思います。 (1)さまざまな講義やコースを受けてきましたが、どの分野の先生方も、研究で困った細かい点やニッチな点を相談しても、豊富なご経験を基に的確なアドバイスを頂けます。(2)授業で扱う内容も、米国と比べても遜色ないどころか、より素晴らしいと感じています。(3)米国の博士課程は、われわれのような外国人にとっては異常なほど授業料が高い一方、東北大学は破格の学費で、同等かそれ以上の内容を学ぶことができます。(4)自分の所属分野対象の授業以外にも、Academic Englishの授業などもあるため、研究成果発表(学会発表・論文執筆)に必要な英語スキルを獲得できます。修士課程(疫学など)や他の博士課程(医学AIなど)についても、希望すればフレキシブルに対応してくれて、好きなだけ授業を受けられるのも大きな魅力です。(5)コースの一環で、他の分野の大学院生と交流・議論する場を設けていただいており、他の分野の大学院生の意識の高さに刺激を受けます。(6)日本のみならず、さまざまな国から大学院生を受け入れているため、日本にいながら多様性の理解と交流ができるという点も非常に大きいです。(7)教務課の方々が親身になって丁寧に対応してくださることも大きいです。米国在住のため、いろいろとご不便をおかけしていますが、皆さんとても優しく柔軟に対応してくださいます。

おにぎりの味思い出しながら、米国で研究続け成果を世に

●今後の目標や抱負を教えてください

当分野の中里信和教授のように臨床医と研究者を両立しながら、学会や国際学術界へも貢献し、さらには企業と新たな機器開発を行う、パーフェクトオールラウンダーとなることが壮大な夢です。
当面の目標としては、心身共に健康に楽しく研究活動を続けて無事成果を世に発表できたら、と思っています。

mylife

米国在住なので、星陵キャンパスは数えるほどしか行ったことがありませんが、一つ印象的なのは、生協のおにぎりがおいしかったことです。毎日でも食べたいおにぎりでした!

米国生活では、休日は気分転換にテニスをしたりジムに行ったりと体を動かすことが多いです。料理をしたり、仲間と飲みに行ったりすることも気分転換になっています。

写真1写真は、バッターボックスに入る大谷翔平選手。第40号ホームランと勝利投手を生で見てきました。たくさんの刺激をもらい、研究者として医師として大谷選手のような存在になりたいと憧れます‼

PROFILE
医科学専攻
てんかん学分野 在校生
黒田 直生人
Naoto Kuroda

2014年東京慈恵会医科大学卒業。聖隷浜松病院で2年間初期研修医を行い、同病院の脳神経外科後期研修プログラムに所属。2019年より米国ミシガン州ウェイン州立大学へ留学。2020年脳神経外科専門医取得。同年10月に東北大学大学院医学系研究科てんかん学分野博士課程へ入学。米国に拠点を置きながら、東北大学初の完全オンラインでの大学院生。