大学院説明会
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研究活動を通して、自分の頭で考え、自分の力で問題を解決へと導く力を身に付けたいと考えたからです。私は認知症をテーマに研究していますが、年単位という長い時間をかけ、一つのテーマを深く考える機会というものが私にとって貴重な経験になると思いました。研究を続けられるか、結果を出せるのかという不安はありましたが、学部生までの学びを生かし、研究というステージでしか得られない考え抜く力、自ら学術情報を発信する力を培いたいと思い進学を決めました。
研究に関する専門的な知識や技術など、新しいことを日々学ぶことができ、とても充実しています。研究する領域が異なるメンバーの研究成果を聞く際に、領域が違うからといって自分の研究と切り離して考えるのでなく、どこか自分の研究に生かすことができる部分や関係する部分があるのではないかという姿勢を自然と持つことできるようになった部分に成長を感じています。また、メンバーそれぞれ研究テーマが異なっているからこそ、ほかの領域の考えを踏まえた多角的な視点から捉える力が養われているように感じます。
血管性認知症モデルマウスを作製し、当分野独自開発の金ナノ粒子造影剤を用いてCTイメージングすることで、認知症で問題となる脳の慢性低環流が引き起こす脳血管構造変化の解析に取り組んでいます。
認知症は現在多くの患者数が報告されていますが、日本は今後さらに高齢化が進み認知症患者が増えることが予想されています。しかし、根本的な治療法は確立されていないため、進行を遅らせる効果的で安全な治療戦略が必要となります。そこで脳血管構造変化の解析から得られる疾病機序の概念を治療戦略に生かせるのではないかと考えたからです。
私が所属している分野では、学年に関係なく1つの居室でそれぞれが作業するため、同期のつながりはもちろん、上下の関わりも多くあります。そのため学年、年齢に違いはありますが、聞きたいことをすぐ聞けるという距離の近さが良いところです。研究に関する話以外にも、最近の出来事をメンバーと共有したり、世間話をしたりなど、時には共通の話題で笑い合えるような研究室です。今後もメンバーが居心地の良いと思える研究室の雰囲気を大切にしていきたいです。
研究設備、研究環境に恵まれているところだと思います。私がやりたい研究は設備面で、制限されることはなく実験できているため、とても充実していると感じます。環境という面では、優秀な方々が周りにたくさんいて、日々刺激を受けながら研究できることも魅力です。私の場合は、共同研究先の先生方から、脳に関する専門的な知識や実験方法など直接教えていただく機会があり、このような異分野との関わりを生かした研究を行えることも東北大学の良いところだと思います。
今後の目標として第一に、自分の研究を良い形でまとめることができるように真摯(しんし)に研究活動に取り組んでいきたいです。大学院に進学してから1年が過ぎ、まだまだ今後やらなくてはいけない実験が多くあり、焦りも感じていますが、しっかりと前を向いて一日一日を大切に過ごし、残りの大学院生活を充実したものにしていきたいです。
抱負は、研究とオフのメリハリをしっかりつけ、心身共に健康な状態で1年間研究活動に取り組むことです。これまでの1年は、休日に研究室へ行って解析をするなど、余裕のない場面が何度かあったので、無理のない研究計画を立てること、できることを前もって進めておくことを意識して過ごしていきたいと考えています。
休日は、趣味の釣りをしに友達と海に行くことが多いです。仙台に来てからも仙台市内から近い閖上漁港によく行きます。日の出前から釣りを始めて、何も釣れなければ「ゆりあげ港朝市」で海鮮を買って、外で焼いて食べて帰ります。帰る頃には釣れなかったことなんて忘れて、ゆったりとした時間を過ごせます。
青森県出身。高校卒業後、東北大学医学部保健学科放射線技術科学専攻へ入学。
放射線技師免許を取得し、同専攻を卒業後、東北大学大学院医学系研究科保健学専攻医用物理学分野に進学。