東北大学大学院医学系研究科・医学部

大学院説明会
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実験で行き詰まったことで
立ち止まって考えることの重要性を実感
好奇心と意欲を持ってアカデミアからの創薬目指す

インタビュー
医科学専攻
分子内分泌学分野 在校生
纐纈 拓海
Koketsu Takumi
学年:博士課程1年
出身地:静岡県
2023.05.24

纐纈 拓海

自分に足りないことを知り、伸びしろと捉え意欲的に

●大学院に進学しようと思った理由を教えてください

大学院では自身で考え行動することが圧倒的に多くなります。そのような環境に身を置くことで、自身のレベルアップにつながると考えました。また、糖尿病に興味があり、それについて研究してみたいという気持ちが高まり、卒業研究で当分野を選びました。卒業研究で一つ、また一つと結果が出るごとにより研究をしたいと感じるようになり大学院進学を決めました。糖尿病のメカニズムと治療に興味があるので、アカデミアからの創薬をしたいです。

●進学してみて、どうでしたか?

自分の足りないところを知ることができました。ゴール(目標)を設定し、それを達成するためにどんな実験が必要か考える力が足りていないことを実感しました。進学当初は実験で行き詰まった時に、とにかく手を動かして実験してどうにかならないか模索していましたが、結果は思うように出ませんでした。そこから、実験だけが研究の全てではないということを学びました。より考える時間を増やし、細かいところまで検討するようになりました。考える時間を増やすほど、興味のある分野に対しての好奇心は大きくなり、研究に対するモチベーションも高くなりました。現段階でもこれらの力は足りていないと感じます。自分自身の伸びしろだとポジティブに捉え、研究に邁進(まいしん)したいです。

糖尿病のメカニズムを研究し、治療薬開発につなげる

●研究テーマとそれを選んだ理由を教えて下さい

糖尿病における高血糖状態の原因の一つに糖新生経路の亢進(こうしん)が挙げられます。健常人と比べ、2型糖尿病患者はグルカゴンの分泌促進がみられます。従って、糖新生経路の亢進メカニズムを解明することが、新たな糖尿病治療薬開発において重要だと考えました。そこで糖新生遺伝子発現を誘導するオーファン核内受容体HNF4αに着目しました。これまでにRIME法と呼ばれる実験法により、HNF4α特異的結合因子群の中からIRF2BP2を新規HNF4α転写共役因子候補として同定しました。現在はIRF2BP2のHNF4α転写調節メカニズムを研究しています。

和気あいあいとした雰囲気の中、熱心な指導を受けて

●研究室の雰囲気はどうですか?

当分野は教授の菅原先生、准教授の横山先生を中心に構成されています。菅原先生の気さくで朗らかな人柄により、和気あいあいとした雰囲気で過ごしやすい環境です。日頃から熱心に指導していただき、活発にコミュニケーションも取っているので、相談事もしやすいです。自由に研究ができるところも魅力です。

●東北大学の良いところは?

大学の規模が大きいので、多くの領域・分野の方々と交流ができるところだと思います。また、仙台駅に近く、東北地方の中でも気候が穏やかで生活しやすいところが気に入っています。

満足できるまで研究に没頭し、私生活も充実させたい

●今後の目標や抱負を教えてください

明確な将来像はないのですが、まずは目の前の研究テーマに集中し、満足できるまで研究に没頭したいです。研究活動も私生活も両方満足できるよう過ごしていきたいです。

mylife

北山トンネルの近くに「おかげさん」という居酒屋があります。雰囲気が良く、家から近いので足しげく通っています。どの料理もおいしいのですが、特にお総菜7点盛り、お造り、焼き鳥がおいしいです。

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PROFILE
医科学専攻
分子内分泌学分野 在校生
纐纈 拓海
Koketsu Takumi

静岡県浜松市出身。小学校から大学までサッカー部に所属し、現在も社会人サッカーチームで活動している。
好きなサッカーチームはFCバルセロナ、マンチェスター・シティ、ジュビロ磐田。趣味はバイク、漫画収集。現在買いたい漫画は「ドロヘドロ」「ゴールデンカムイ」「BLEACH」「銀魂」。暇なときはビビッとくるアーティスト、曲を探している。最近はCreepy Nuts、Wurts、yutori、にしな、などが好き。