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講義・セミナー名 |
GCOEセミナー「統合失調症の認知機能障害と認知機能評価の実際」 |
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開催日時 |
2008-03-11 17:00 |
開催場所 |
星陵キャンパス・3号館7階 精神科会議室 |
概要
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東北大学脳科学GCOEセミナーのお知らせ
日時 2008年 3月11日(火)17:00〜18:00
会場 星陵キャンパス・3号館7階 精神科会議室
演者 兼田 康宏 博士
(岩城クリニック心療内科医長)
演題: 統合失調症の認知機能障害と認知機能評価の実際
統合失調症では,陽性症状,陰性症状,認知機能障害,そして不安・抑うつ症状などが認められ,これらの症状により,社会的機能の障害が引き起こされている。統合失調症者の社会的機能,なかでも就労に関しては,認知機能が精神症状以上に重大な影響を及ぼしていると考えられつつある。そこで,われわれは,特定の領域の認知機能が,統合失調症の就労状況を予測しうるか検討した。その結果,統合失調症者の就労状況を予測する上で,認知機能は精神症状よりも重要で,中でも「ワーキング・メモリ」が重要な因子である事が示唆された。一方,統合失調症における認識機能の評価は,専門的/高価で時間を要す神経心理学的テストバッテリーに頼ってきた。そこで,われわれは,原著者の許可を得た上で,簡便な認知機能評価尺度である統合失調症認知機能簡易評価尺度(BACS)の日本語版を作成し,その信頼性および妥当性につき検討した。セミナー当日は,統合失調症の就労と認知機能との関連性を示すデータを報告するとともに,BACS日本語版を通じて認知機能評価の実際について
紹介する。