東北大学脳科学グローバルCOE「脳神経科学を社会へ還流する教育研究拠点」は、2012年3月末をもって、プログラムを終了しました。本ウェブサイトは、以降、更新されていません。
新しい脳科学を拓く人材を輩出する大学院、若い脳科学の研究者が活躍する研究拠点-東北大学脳科学グローバルCOE「脳神経科学を社会へ還流する教育研究拠点」は、2007年の立ち上げ以来、5年にわたって、充実した教育・研究支援を行ってきました。本グローバルCOEの成果は、各研究科、東北大学包括的脳科学研究・教育推進センターなどに引き継がれ、東北大学は、今後も、脳神経科学の世界的な拠点として発展を続けます。
- 2012-03-23
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東北大学大学院医学系研究科・行動医学分野(福土審教授)、環境保健医学分野(佐藤洋名誉教授)、発達環境医学分野(仲井邦彦教授)の研究グループは、慢性の消化器症状を持つ子供の脳幹機能の特徴を見出しました。福土教授らのグループは最近特に注目される過敏性腸症候群*1の原因を追求しています。グループは、7歳の学童141名を対象に、腹痛、便秘、下痢などの消化器症状の有無を判定し、聴性脳幹反応*2を調べました。その結果、消化器症状を持つ児童では、脳幹での信号処理を反映する波の出現時間が短いことがわかりました。研究成果は電子ジャーナル誌プロス・ワンに掲載されました。
東北大学大学院医学系研究科・行動医学分野(福土審教授)、環境保健医学分野(佐藤洋名誉教授)、発達環境医学分野(仲井邦彦教授)の研究グループは、慢性の消化器症状を持つ子供の脳幹機能の特徴を見出しました。福土教授らのグループは最近特に注目される過敏性腸症候群*1の原因を追求しています。グループは、7歳の学童141名を対象に、腹痛、便秘、下痢などの消化器症状の有無を判定し、聴性脳幹反応*2を調べました。その結果、消化器症状を持つ児童では、脳幹での信号処理を反映する波の出現時間が短いことがわかりました。研究成果は電子ジャーナル誌プロス・ワンに掲載されました。
論文(PLoS ONE, free access)
プレスリリース(PDF)
- 2012-03-15
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東北大学病院における東日本大震災後初の臨床試験として、青木正志教授らの取組みがKeio Journal of Medicineに、取り上げられました。
東北大学病院における東日本大震災後初の臨床試験として、青木正志教授らの取組みがKeio Journal of Medicineに、取り上げられました。
慶應義塾大学医学部の岡野栄之教授が執筆したReviewは、2011年3月11日の東日本大震災直後の神経内科学分野を中心とする活動と、慶應義塾大学との連携を当時の生々しいやり取りを交えて取り上げると共に、LS(筋萎縮性側索硬化症)に対するHGFの臨床試験が始まるまでを伝えています。
リンク(PDF)
- 2012-03-13
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脳科学GCOE・倫理教育セミナー(3/23・原塑先生)開催のお知らせ
脳科学GCOE・倫理教育セミナー(3/23・原塑先生)開催のお知らせ
■日時:2012年3月23日(金)16時-18時
■会場:星陵キャンパス医学部5号館201室
■演者:原塑先生
(東北大学大学院文学研究科哲学講座 准教授)
■演題:「脳神経倫理―社会と出会った脳神経科学―」
■概要:脳神経倫理学は神経科学上の知識・技術が社会で応用されることにより生じる倫理的問題を議論する研究分野であるが、神経科学の様々な倫理的課題について研究者と一般の人々の間で議論を深めていくためには、その前提として一般の人々が神経科学に対して一定の理解、つまり脳神経科学リテラシーをもつことが必要であろう。この授業では、研究者と一般の人々との間で双方向のコミュニケーションを成立させるために、事前に一般向けにどのような神経科学教育を行っていくべきかを、実際の教育実践事例を基にしながら議論していきたい。
連絡先:脳科学GCOE拠点事務局
内線:7908
- 2012-03-07
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拠点リーダーの大隅典子教授、恒川雄二研究員(現所属:Scripps研究所)らは、発生期の哺乳類神経幹細胞において、細胞周期調節因子Cyclin D2が脳原基の外側である基底膜面の先端に局在することを発見しました。
拠点リーダーの大隅典子教授、恒川雄二研究員(現所属:Scripps研究所)らは、発生期の哺乳類神経幹細胞において、細胞周期調節因子Cyclin D2が脳原基の外側である基底膜面の先端に局在することを発見しました。
本研究成果は専門家の間で非常に着目される可能性があることから、欧州科学誌EMBOジャーナルに「Have you seen?」という紹介コラム付きで掲載されました。
プレスリリース(PDF)
- 2012-03-07
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拠点メンバーの八尾寛教授(生命科学研究科)らのグループは、皮膚で光を知覚するトランスジェニックラットの作成に成功しました。足裏に照射した青色LED 光を触覚として知覚する「スーパー感覚」です。
拠点メンバーの八尾寛教授(生命科学研究科)らのグループは、皮膚で光を知覚するトランスジェニックラットの作成に成功しました。足裏に照射した青色LED 光を触覚として知覚する「スーパー感覚」です。
米国のフリー・アクセス学術誌Public
Library of Science (PLoS) ONE に掲載されました。
論文(PLoS ONE, free access)
リリース本文(PDF)
- 2012-03-05
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東北大学ディスティングイッシュト プロフェッサー2011日本語版WEBサイト公開され、拠点メンバーの山元大輔教授が選ばれ、紹介されました。
東北大学ディスティングイッシュト プロフェッサー2011日本語版WEBサイト公開され、拠点メンバーの山元大輔教授が選ばれ、紹介されました。
ディスティングイッシュト プロフェッサー制度とは、教育、研究、社会貢献などの分野において先導的な役割を担う教授を尊重し、その活動をサポートする制度で、優秀な教員に対する東北大学の姿勢を世界に示すことで、東北大学の認知度向上を図るとともに、 人材確保に資することを目的としています。
本制度により2011年度は各分野におけるトップレベルの卓越した専門知識に基づき極めて高い業績を挙げている17名の教員が任命され、そのうちの一人が山元教授です。
山元大輔教授(東北大学ディスティングイッシュト プロフェッサー2011)
- 2012-03-02
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東北大学大学院医学系研究科神経内科学分野の武田篤准教授、馬場徹医師らのグループは、嗅覚検査によってパーキンソン病における認知症発症を予測できる事を明らかにしました。パーキンソン病では認知症を合併しやすいことが知られていますが、嗅覚検査を行うことで認知症の早期診断・早期治療が可能になるものと期待されます。この研究成果は、国際科学雑誌「Brain」に掲載されました。
東北大学大学院医学系研究科神経内科学分野の武田篤准教授、馬場徹医師らのグループは、嗅覚検査によってパーキンソン病における認知症発症を予測できる事を明らかにしました。パーキンソン病では認知症を合併しやすいことが知られていますが、嗅覚検査を行うことで認知症の早期診断・早期治療が可能になるものと期待されます。この研究成果は、国際科学雑誌「Brain」に掲載されました。
本研究は、文部科学省グローバルCOEプログラム(脳神経科学を社会へ還流する教育研究拠点)、科学研究費補助金の支援を受けて行われました。
プレスリリース(PDF)
- 2012-02-28
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東北大学大学院医学系研究科の虫明元教授(生体システム生理学)、松坂義哉助教らのグループは、脳の前頭前野の内側に行動制御に関わる新たな領域を発見し、成果は米国の科学誌Proc. Natl. Acd. Sci. USA電子版に掲載されます。
東北大学大学院医学系研究科の虫明元教授(生体システム生理学)、松坂義哉助教らのグループは、脳の前頭前野の内側に行動制御に関わる新たな領域を発見し、成果は米国の科学誌Proc. Natl. Acd. Sci. USA電子版に掲載されます。
この領域は個体が具体的な行動の中身よりも自ら編み出した行動の決定の仕方、すなわち行動戦術(行動選択のポリシー)を使い分けることに関与しているとみられ、意思決定に関わる脳の仕組みについての理解を深めることが期待されます。
リリース本文(PDF)
- 2012-02-23
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脳科学GCOEセミナー(3/12開催 中沢一俊先生)のお知らせ
脳科学GCOEセミナー(3/12開催 中沢一俊先生)のお知らせ
米国国立衛生研究所(NIMH)にてPIをなさっている中沢一俊先生に、マウスを用いての統合失調症研究についてご講演いただきます。
日時:3/12(月) 14:00〜15:00
会場:星陵キャンパス医学部5号館2階セミナー室
演者:中沢一俊先生
Chief, Unit on the Genetics of Cognition and Behavior (UGCB) National Institute of Mental Health National Institutes of Health
演題:「マウスを用いた統合失調症の病態解明に向けて」
連絡先:精神・神経生物学分野
内線:7808
- 2012-02-22
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東北大学脳科学ウィンタースクール(2/18-2/19)の開催報告を掲載しました。
- 2012-02-21
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東北大学脳科学グローバルCOE異分野融合研究報告会・納会(3/2)開催のお知らせ
東北大学脳科学グローバルCOE異分野融合研究報告会・納会(3/2)開催のお知らせ
異分野融合研究特別研究奨励費の採択者に,共同研究のきっかけや成果を御講演頂きます。また,2007年の立ち上げ以来、数々の成果を挙げてきた東北大学脳科学GCOEの活動終了に伴いまして,下記の通り納会を開催致します。皆様方の御参加を心よりお待ちしております。
■異分野融合研究報告会
・開催日時:2012年3月2日(金)17:00-18:30
・会場:医学部臨床講義棟1F 小講堂
・講演者:
「次世代シナプスモデルを用いた発達期シナプス刈込機構の研究」
江川 遼氏(東北大学大学院生命科学研究科脳機能解析分野 D2)
「光刺激駆動による生体アクチュエータの開発と発展」
宮坂 恒太氏(東北大学大学院加齢医学研究所神経機能情報研究分野 助教)
「海馬成体新生ニューロンが形成する神経回路の構造・機能解析」
大原 慎也氏(東北大学大学院生命科学研究科脳情報処理分野 助教)
「運動情報の保持・更新に関わる神経基盤の解明に向けた霊長類運動野の局所場電位の解析」
中島 敏氏(東北大学大学院医学研究科生体システム生理学分野 GCOE助手)
■納会■
・開催日時:2012年3月2日 19:00-20:30
・会場:加齢医学研究所 実験研究棟 1F 大会議室
・開会のご挨拶:大隅 典子氏(拠点リーダー・東北大学大学院医学研究科 教授)
・講演:「東北大学脳科学グローバルCOEの5年間」
長神 風二氏(GCOE特任准教授)
・閉会のご挨拶:中島 敏氏(東北大学大学院医学研究科生体システム生理学分野 GCOE助手)
チラシPDF(123KB)
- 2012-02-16
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東北大学脳科学GCOEセミナー(Davide De Pietri Tonelli, Ph.D. 3/8)開催のお知らせ
東北大学脳科学GCOEセミナー(Davide De Pietri Tonelli, Ph.D. 3/8)開催のお知らせ
■日時 2012年 3月8日(木)17:40〜18:40
■会場 星陵キャンパス・1号館 大会議室
■演者 Davide De Pietri Tonelli, Ph.D.(Department of Neuroscience and Brain Technologies, Italian)
■演題 An integrated approach for the investigation of microRNAs in vivo.
MicroRNAs (miRNAs) are a class of small non-coding RNAs that exert their functions by silencing, mostly at the post-transcriptional level, specific mRNAs (i.e. “targets”). MiRNAs are rapidly emerging as a new layer of regulation of virtually all biological pathways. In order to better understand the role of miRNAs in complex processes, such as neocortical development, it is of strong interest to develop enabling technologies to detect and monitor miRNA expression in vivo. Moreover, most of the protein-coding genes are predicted targets of miRNAs (>60%), but the vast majority of them still await experimental validation. Therefore the identification and validation of miRNA targets is of a paramount importance to understand the role of these tiny RNAs.
Here, we have developed new approaches to detect and monitor miRNA expression in vivo. We then used a combination of genome-wide profiling and in vivo validation to identify and validate novel targets of miRNAs. As a proof of concept, here I will show unpublished results that we obtained in developing mouse neocortex. This approach however, could be easily applied to many other tissues, organs and animal models.