活動内容

東北大学脳科学ウィンタースクール

脳科学若手の会東北部会ならびに東北大学脳科学グローバルCOEは合同で、本年2月18日-19日にわたり東北脳科学ウィンタースクールを蔵王高原ホテルにて開催致しました

 東北大学脳科学グローバルによって本プログラムに所属する若手研究者同士のつながりが確立され、プログラム内での共同研究なども開始されるに至りました。しかし、このプログラムは本年3月をもって終了致します。このプログラムにおいて構築された人と研究のつながりを維持するため、さらには本プログラムに参加していない若手研究者にもネットワークの輪を広げるため、我々は昨年3月に脳科学若手の会東北部会を立ち上げました。これまでに東北大学脳科学グローバルCOEと共同でセミナーを運営し、また懇親会を開催することで若手研究者同士の交流を促進してきました。そしてこのたび、東北大学脳科学グローバルCOEと合同で本研究会を開催するに至りました。


 本研究会は「How to design a research plan」をテーマとして、大隅典子教授ならびに月浦崇准教授という著名な先生方に研究の立案方法についてご講演いただきました。大隅先生(写真1)には「Connecting dots 研究デザインの立て方」と題した、これまでの大隅先生の体験に基づく研究の組み立て方に関する講演をしていただきました。月浦先生(写真2)には「研究計画と申請書の作成− 最先端・次世代研究開発支援プログラムの申請を通して−」と題して研究費を申請する視点からの研究計画の立て方について講演していただきました。


 また、口頭発表では若手研究者による研究計画の発表を、競争的研究費獲得時における面接試験さながらに行っていただきました。獨協医科大学の有銘預世布先生(写真3)、神戸大学の今井英明先生(写真4)、福島県立医科大学の岡本正博先生(写真5)、東北大学の田中由佳里先生(写真6)、理化学研究所の本多武尊先生(写真7)から発表をしていただきました。















写真08

ポスター発表では参加者の皆さんに既存のデータを中心とした発表を行っていただき(写真8)、夜遅くまで多くの研究者がポスターを前に議論を交わしました。口頭発表5題、ポスター発表35題という演題数が集まり、また脳科学グローバルCOEプログラム所属の研究室だけではなく、プログラム外の東北大学所属の研究室、そして本プログラムのOBをはじめ、関東、関西、九州の大学および研究所からも参加者が集まりました。脳科学グローバルCOEプログラムでは若手を中心にセミナーや研究会を開催して参りましたが、それが全国規模にまで発展しつつあることを感じました。


 昨年の地震により、我々東北大学に所属する学生・研究員は研究面において大きな停滞を強いられました。研究室によっては実験動物や設備等に甚大な被害を被ったところもありました。そのような状況の中、ほぼ3ヶ月の間に復旧を終えられたことは、東北大学に所属する研究者がこの逆境に屈しなかったからであり、また全国の大学や研究機関からの温かいご支援があったからです。震災から約1年となる時に本研究会が開催でき、また将来の神経科学を担う若手研究者が被災地宮城に会し、幅広い分野について実りある議論を交わしたことが、脳科学のさらなる発展と日本の復興の一助になればと願っております。

脳科学ウィンタースクール実行委員長 酒寄信幸














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