活動内容

第16回東北大脳科学グローバルCOE若手フォーラム

2009年6月26日(金)東北大学星陵キャンパス(医学部)にて、第16回東北大脳科学グロ―バルCOE若手フォーラムが開催されました。

前回の若手フォーラムでは、東北大脳科学グローバルCOEに所属する研究室の学生、若手研究者たちが研究内容を発表しました。今回は趣向を変え、各研究室の目指す今後の研究内容の紹介とその研究を遂行する為に必要となる研究技術について、他の研究室に向けて、個々に発信するという新たな試みでした。

発表者は形態形成解析分野(大隅研)の松本葉子さん、行動医学分野(福土研)の相澤恵美子さん、多那千絵さん、神経機能制御分野(小椋研)の木村正人さん、東北大学病院神経内科(糸山研)の高橋良樹さんの計5名でした。

若手フォーラムは、本来、各研究室間の交流を開催の主旨としていますが、第16回若手フォーラムでは、研究室が独自に持っている『技術の共有』を主眼として、企画、構成されました。これまでも研究室間の相互理解を図る目的で、各分野で行われている研究内容の紹介やオープンラボの形式での実験室の公開などが度々行われてきました。こうした企画は相互の新たな知識や情報の共有という意味で意義のある実践でしたが、知識の共有という点では、オープンラボの場合、今後の研究に生かしていけるような、実用性が低いことや運営できる研究室が限定されていることなど、いくつかの難点もありました。

今回は、より具体的、かつ実践的な「技術の共有」をスローガンにしています。
各分野、または所属している研究者個人の希望技術、機器についての具体的なプレゼンテーションの時間が設けられ、形態形成分野(大隅研)、行動医学分野(福土研)、神経機能制御分野(小椋研)、神経内科(糸山研)から、それぞれの研究の展望とそれにむけての必要な技術の紹介がありました。例えば静脈注射や、内臓の除去手術などの具体的な手技から、脳の解析技術や、細胞の培養関連の技術といった専門性の高いスキルに至るまで多岐にわたるものでした。脳構築研究分野(仲村研)、脳情報処理分野(飯島研)、生体システム生理学分野(虫明研)、精神・神経生物学分野(曽良研)はポスター提示による参加となりました。

こうしたセッションの後に、各研究室ごとに設置されたブースを自由に回り、相互に情報を交換する場が設けられたことがより研究室間の理解や交流を深めることができたのではないかと思います。各分野間の交流をきっかけに、個々の研究が深まるとともに、新たな異分野間の融合研究が生まれる契機としても大変有意義な機会となったのではないかと思います。

会場の様子
ポスターセッション

またGCOE WiKiの紹介があり、いよいよ各研究室の専門知識や研究技術が相互に蓄積、共有される試みが稼働し始めることとなります。広いネットワークの中でGCOEの研究拠点として、新たな研究の展開が期待されます。

(文責 医学系研究科 行動医学分野 清野)

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