活動内容

第34回東北大学脳科学グローバルCOE若手フォーラム

2011年6月24日(金)、東北大学星陵キャンパスにて、第34回東北大学脳科学グローバルCOE若手フォーラムが開催されました。今回より、若手フォーラムが脳科学若手の会東北部会(※1)との共催で行われることになりました。フォーラムに参加するコミュニティを拡げることで、本フォーラムを相互交流・異分野融合の場としてこれまで以上に魅力的なものにしていきたいと思います。今回のフォーラムには50名前後もの参加がありました。

図1

 フォー ラムでは、第一部として「初心者のための電気生理〜感覚情報処理を例に〜」という演題のもと、東北大学加齢医学研究所脳機能開発研究分野の小川剛史先生に ご講演いただきました。電気生理にあまり詳しくない人でも理解しやすいように、基礎的な話を交えながらも、特に細胞外電位計測についてお話いただきまし た。電気生理の可能性、応用性を感じることができる内容で、これをきっかけに、新しい研究のアイディアが生まれることが期待できるようなご講演でし た。(図1)


図2

 また、第二部としては「英文CV(Curriculum Vitae:履歴書)を求められたら」という演題のもと、東北大学脳科学グローバルCOE特任准教授の長神風二先生にご講演いただきました。研究職にアプライする時はもちろんのこと、国際学会における旅費の援助を申請する時など、研究者として生きて行くうえで、英文CVを求められる機会はたくさんあります。本講演では、これまで多くのCVを審査してこられた長神先生から、CVにはどのような情報を書くと良いのかについて、実例を交えながら、お話いただきました。CVに は決まったフォーマットというものはなく、自分がアピールできることを自由に書いて良いそうです。研究成果をアピールするのはもちろんですが、学部学生の ような研究成果のない人でも、行える実験手法について詳細に記入している例もあり、遠慮無くアピールできることは積極的に記入したほうが良いというお話で した。その一方で、生年月日、性別、出身高校などは必ずしも必要な情報ではないそうで、日本の履歴書との違いも知ることができました。また、即座に提出に 応じられるように、英文CVを予め準備しておき、3カ月毎くらいに更新することを長神先生は勧めていました。CVの書き方についてのノウハウを聞くことのできる機会は決して多くないことからも、参加者にとって大変勉強になるご講演でした。(図2)


図3

 また、フォーラムの最後では、第三部としてグループワークを行いました。今回のグループワークでは、脳科学グローバルCOEメ ンバーと脳科学若手の会メンバーが一同に会し、お互いの研究テーマ・実験手法などについてディスカッションを行いました。新たに脳科学若手の会東北部会の メンバーを中心とした若手研究者がフォーラムに加わったことで、これまでのグループワーク以上に多様な研究テーマ・実験手法に触れることができました。若手フォーラムはこれまでにも融合領域研究のプラットフォームとして機能してきましたが、今回のグループワークがきっかけとなり、より学際的な研究が生まれ ていくことを期待したいと思います。(図3)


図4

 フォーラム終了後には若手親睦会が開催されました。50名前後の多数の参加があった今回の親睦会は、大いに賑やかな会となりました。脳科学グローバルCOEメンバーと脳科学若手の会メンバーが一同に会した今回の親睦会は、分野・所属を超えた人と人との繋がりを作るまたとない機会になったものと思います。(図4)




※1 脳科学若手の会東北部会(ホームページ:http://brainsci.jp/about/tohoku)
脳科学若手の会東北部会は、脳科学分野の若手研究者(学部生・院生・ポスドク・助教)の相互交流のネットワーク作りを目的とする「脳科学若手の会」の東北支部として、2011年4月に発足しました。脳科学若手の会東北部会は、研究室・グローバルCOE・ 大学といった垣根を越えて、脳科学に携わる東北地方の若手研究者コミュニティを形成することで、多様な視点を持った人材が互いに刺激し合う場を提供し,将 来における脳科学の分野横断的な進展に貢献することを目的としています。脳科学若手の会東北部会への参加を希望される方は  tohokubrain@gmail.com までご連絡下さい。

(文責:東北大学大学院・生命科学研究科・膜輸送機構解析分野 小林穂高)

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