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治療経過が良い胆管がん(胆管内乳頭状腫瘍)の判別が可能に – 胆管がんの早期発見や有効な診療法開発に期待 –

 胆管がんは治療が難しく、治療後の経過も悪いがんの一つです。胆管がんには胆管内乳頭状腫瘍と呼ばれる特徴的な形態を示す腫瘍が観察されますが、胆管内乳頭状腫瘍が臨床的にどのような意味を持つかについては不明の点が多く、論争の的となっていました。さらに、胆管内乳頭状腫瘍には病理学的な形態の違いから1型および2型に分類されますが、それらの性質の違いは不明でした。
 今回、東北大学大学院医学系研究科病態病理学分野古川徹教授らのグループは胆管内乳頭状腫瘍の36症例を臨床病理学的、分子病理学的に調べ、1型と2型では遺伝子の働きやタンパク質の量などの性質が異なり、2型では治療後の経過が悪いことを明らかにしました。今回の研究成果は、胆管内乳頭状腫瘍には性質の異なる2種類の型が存在し、それらの特徴をとらえて早期に診断することが重要であることを示し、そのための診断マーカーや治療標的の候補分子を明らかにした重要な報告です。今後、胆管がんの診療において胆管内乳頭状腫瘍に固有の診断マーカーや治療標的の開発が進められ、より有効な診療を可能にすることが期待されます。

 本研究成果はJournal of Pathology誌に、2020年2月26日(水)10時(英国時間、日本時間2月26日(水)19時)にオンライン公開されました。

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