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卵巣がんに対する新しい治療標的の発見 ~チロシンキナーゼ受容体型タンパク質TIE-1のがん増殖へ関与~

 卵巣がんは婦人科の悪性腫瘍の中で最も治療後の経過が悪い疾病です。
東北大学大学院医学系研究科の産婦人科分野八重樫伸生教授と摂南大学薬学部北谷和之講師らのグループは、卵巣癌細胞におけるチロシンキナーゼ受容体型タンパク質TIE-1の細胞増殖への関与を初めて報告しました。
 本研究によって、TIE-1が、PI3K発現の高い卵巣がんに対する新たな治療標的となる可能性が見出されました。将来的には TIE-1阻害剤を開発し、卵巣がんの特徴に合わせた治療を提供することで難治性卵巣がんの治療効果の改善に大きく貢献できることが期待されます。
 
 本成果は2020年6月26日にMolecular Diversity Preservation International (MDPI) 発行の科学誌Cancersに掲載されました。
 本研究は東北大学大学院医学系研究科産婦人科分野と摂南大学薬学部薬効薬理学研究室とによる共同研究の成果です。

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