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パーキンソン病の認知症予防への第一歩 認知症症状緩和とQOL改善へのドネペシルの効果

パーキンソン病は、運動障害や認知症などを伴う、高齢者に非常に多い神経疾患です。パーキンソン病ではドパミン神経の障害によって運動障害を生じますが、アセチルコリン神経にも障害を認めることが近年明らかとなっており、このアセチルコリン神経の障害が認知症の主要な原因と考えられています。東北大学大学院医学系研究科高齢者認知・運動機能障害学講座の武田篤教授と仙台西多賀病院の馬場徹パーキンソン病センター長らのグループは、パーキンソン病診療を専門とする全国21施設の専門家と共同で、パーキンソン病の認知症予防を目指した多施設共同長期前向き研究を行いました。本研究では認知症リスクが高いとされる重度嗅覚障害を伴うパーキンソン病患者に対し、アセチルコリン神経の働きを高める薬剤「ドネペジル」を4年間投与し、認知症予防効果を検証しました。その結果、認知症予防効果は証明できませんでしたが、一定の認知機能改善効果や一部の非運動症状が改善する可能性が示されました。今後はより認知症リスクが高い群に絞って解析することで、パーキンソン病における認知症の効果的な予防法の開発を目指します。

本研究結果は、2022年7月14日に英国の国際医学雑誌『eClinicalMedicine』に掲載されました。

【お問い合わせ先】
●研究に関すること
東北大学大学院医学系研究科連携講座
「高齢者認知・運動機能障害学講座」
教授 武田 篤 (たけだ あつし)
電話番号: 022-245-2111 (仙台西多賀病院)
Eメール: takeda.atsushi.nc*mail.hosp.go.jp(*を@に置き換えてください)

●取材に関すること
東北大学大学院医学系研究科・医学部広報室
電話番号: 022-717-8032
FAX番号:  022-717-8187
Eメール: press*pr.med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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