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がん細胞のみを攻撃する人工免疫細胞と人工ウイルスを用いた新しい治療の開発に成功〜悪性脳腫瘍への治療に期待〜

国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学未来社会創造機構の夏目 敦至 特任教授らは、東京大学医科学研究所先端がん治療分野の藤堂 具紀 教授、東北大学大学院医学系研究科分子薬理学分野の加藤 幸成 教授と共同で、がん細胞のポドプラニンを見分けるキメラ抗原受容体 (CAR)-T細胞 をつくりだすことに成功しました。
さらに、腫瘍細胞のみに感染し壊す作用を持った遺伝子改変ヘルペスウイルスG47Δ(デルタ)を投与すると、膠芽腫(こうがしゅ)の成長を抑え、生存率を高める可能性をマウスの実験で明らかにしました。
副作用が少なく、さらに有効な治療が期待されます。
ポドプラニンは、がん細胞の表面のタンパクで、がんの悪性化に関係があります。しかし、ポドプラニンは、肺、腎臓やリンパ管にも出ていることが課題でした。
本研究では、正常のポドプラニンにはない、異常な糖鎖を見分ける抗体(がん特異的抗体)の遺伝子配列の一部とT細胞の遺伝子の一部をハイブリッドさせたキメラ抗原受容体(CAR)-T細胞を作製しました。このCAR-T細胞とG47Δの投与を併せて行うことで、さらなる効果がみられました。

本研究成果は、2022年7月20日付学術雑誌「Molecular Therapy – Oncolytics」(電子版)に掲載されました。

【お問い合わせ先】
●研究者連絡先
東北大学大学院医学系研究科 分子薬理学分野
教授 加藤 幸成 (かとう ゆきなり)
E-mail:yukinarikato*med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

●報道連絡先
東北大学大学院医学系研究科・医学部広報室 
TEL:022-717-8032
E-mail:press*pr.med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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