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HER2に対するがん特異的抗体を導入したCART細胞の第I相臨床試験を米国にて開始

東北大学大学院医学系研究科 分子薬理学分野の加藤幸成教授の研究グループは、がん細胞を特異的に攻撃する抗体医薬(CasMab;キャスマブ)の開発を行ってきました。近年、AMED先端的バイオ創薬等基盤技術開発事業において、ヒト上皮細胞増殖因子受容体2(HER2)を標的とする抗HER2-CasMab(H2Mab-250/H2CasMab-2)を作製し、令和2年に小野薬品工業株式会社と実施許諾契約を締結しました。
令和6年1月8日、小野薬品工業株式会社の提携企業であるFate Therapeutics社(米国カリフォルニア州サンディエゴ)は、H2CasMab-2の遺伝子を導入した多重遺伝子編集キメラ抗原受容体(CAR)T細胞製品候補であるFT825/ONO-8250の第I相臨床試験において、患者登録を開始したことを発表しました(https://ir.fatetherapeutics.com/news-releases/news-release-details/fate-therapeutics-announces-initiation-phase-1-clinical-trial )。
本試験では、治療歴を有する進行固形がんの患者を対象に、FT825/ONO-8250の単剤療法およびモノクローナル抗体療法との併用療法として、FT825/ONO-8250の単回投与が評価されます。本試験の用量漸増パートおよび用量拡大パートでは、安全性、忍容性および薬物動態、並びに奏効率、奏効期間と病勢コントロール率による抗腫瘍活性が評価されます。
なお、H2Mab-250/H2CasMab-2の作製については、プレプリント(https://www.preprints.org/manuscript/202309.0906/v5 )で公表されています。

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