臨床生理検査学

Clinical Physiology

基礎医学, 分子生物学・細胞生物学

心臓が機能的合胞体であるという視点から、心臓突然死の発生機序の解明を目指す

保健学専攻

  • 修士課程/博士課程

教員構成

三浦 昌人

三浦 昌人教授

MIURA, Masahito Professor, M.D. Ph.D.

TEL:022-717-7920

E-Mail:mmiura*med.tohoku.ac.jp
(「*」を「@」に変換してください)

その他の教員・スタッフ
  • 佐藤 遥 助教

    Assistant Prof.SATO, Haruka

この分野の研究テーマ

  • 心筋の収縮特性と催不整脈との関係の解明
  • グルコース値の上昇がカルシウム波と不整脈に与える影響の解明
  • ミトコンドリアのカルシウム動態が催不整脈性に与える影響の解明

研究キーワード

細胞内カルシウム, 不整脈, カルシウム波, ミトコンドリア, 活性酸素

技術キーワード

多細胞心室筋標本, 遺伝子組み換えマウス, 蛍光色素

分野の紹介

陳旧性心筋梗塞や拡張型心筋症などの病的心筋では催不整脈性が亢進し、これが心臓突然死に繋がる事が知られています。このような病的心筋における催不整脈性亢進の機序として、カルシウム調節蛋白質の発現量とその細胞内分布の変化などが報告されています。しかし、心臓はギャップ結合を介した機能的合胞体であり、遺伝子レベル・蛋白レベル・細胞レベルの研究からだけでは捉えきれない機能的合胞体ならではの機序を併せて考えていく必要があります。当研究室では、まず初めに細胞レベル、次に組織レベルの研究を通して、病的心筋における催不整脈性の亢進機序を解明してきました。心筋虚血や慢性心不全などの病態では、その内部に収縮力の低下した領域が混在し、不均一収縮を生じています。このような病的心筋における共通した不整脈の発生機序に、不均一収縮領域における収縮蛋白からのカルシウム解離が関与することを明らかにしました。このような解離カルシウムは筋小胞体からのカルシウム放出を介してカルシウム波を引き起こし、更に、カルシウム波はナトリウム/カルシウム交換体を介して細胞膜の脱分極、つまりは遅延後脱分極を形成し、不整脈の引き金となることを明らかにしました(図)。今後も心臓突然死の発生機序の解明を目指して更に努力を続けていきたいと思います。

Figure 1 不均一収縮のよる不整脈の発生機序
Figure 1 不均一収縮のよる不整脈の発生機序

主な論文

  • Miura M, et al. Effect of transient elevation of glucose on contractile properties in non-diabetic rat cardiac muscle. Heart Vessels. 2020 (in press).
  • Monma Y, et al. Low-intensity pulsed ultrasound ameliorates cardiac diastolic dysfunction in mice-A possible novel therapy for HFpEF. Cardiovasc Res. 2020 (in press).
  • Miura M, et al. Transient elevation of glucose increases arrhythmia susceptibility in non-diabetic rat trabeculae with nonuniform contraction. Circ J. 2020;84:551-558.
  • Izu LT, et al. Mechano-Electric and Mechano-Chemo-Transduction in Cardiomyocytes. J Physiol. 598.7; 1285-1305, 2020.
  • Sunamura S, et al. Different roles of myocardial ROCK1 and ROCK2 in cardiac dysfunction and post-capillary pulmonary hypertension in mice. Proc Natl Acad Sci U S A. 2018;115:E7129-E7138.
  • Miura M, et al. Regional increase in ROS within stretched region exacerbates arrhythmias in rat trabeculae with nonuniform contraction. Pflügers Arch 2018; 470:1349-1357.

OB・OGの主な進路

大学病院検査技師、公立病院検査技師、医療機器メーカー社員、製薬会社社員

担当教員より進学志望者へのメッセージ

臨床生理学、特に検査学を教授すると共に、心室筋を用いたカルシウム動態と不整脈の研究を行っています。このような研究に興味がある方はぜひ御一報下さい。

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