オートプシー・イメージングセンター

Autopsy Imaging Center

放射線医学・バイオイメージング

コンピュータ断層撮影(CT)を使用した死後画像診断により、死因究明・身元確認のサポートを行い、安全で安心して暮らせる社会及び生命が尊重され個人の尊厳が保持される社会の実現に寄与する。

教員構成

舟山 眞人

舟山 眞人教授※兼任

FUNAYAMA, Masato Professor, M.D. Ph.D.

その他の教員・スタッフ
  • 臼井 章仁講師

    Lect. USUI, Akihito

この分野の研究テーマ

  • 異状死体の死後画像の分析
  • 死後画像を使用した個人識別方法の確立

研究キーワード

死因, 個人識別, 異状死

技術キーワード

コンピュータ断層撮影, 法医解剖, 人工知能, 人類学的計測

分野の紹介

当センターは法医学ならびに画像診断学、画像解析学の各分野との連携により、2009年5月から法医解剖前CT検査を開始し、2021年3月末までに2,075件の事例について死後画像の撮影、およびその読影を行っています。この中には検案といって、医師が外表検査のみで推定死因を判断するにとどまる例も185件含まれています。このことは、185例に関しては、解剖せずとも死後CT画像の助けで死因の絞り込みができたということです(もちろん警察による事前の捜査で犯罪性がない、というのが判っていることが前提です)。 法医学実務において放射線を利用した診断技術の確立はそう新しいことではありません。ヴィルヘルム・レントゲンによりX線が発見された19世紀末、すでに銃弾の写真が殺人未遂事件の法廷おいて証拠となったという記録があります。その後、欧米では死者へのX線撮影・診断に関し、”forensic radiology”という学問体系が発展して行きます。しかしわが国では、X線の発明から100年以上が経過しても、法医学教室で独自のレントゲン装置を装備している施設はほとんどありませんでした。それが21世紀に入り、人口あたりのCTの設置台数が世界最多というわが国において、先進国の中でも著しく低い解剖率を補完する目的で、CTを使用した死因究明活動が瞬く間に普及してきました。21世紀初頭といえば作家で医師の海堂尊氏が、その処女作で放射線画像が事件の謎解きの鍵になるミステリー小説を世に出し、大いに話題となった頃ですが、このセンターの名前の由来である「オートプシーイメージング:Ai」という名称は海堂氏が命名したと言われています。 われわれのAiセンターでは、単に死後CT画像の撮影・読影にとどまらず、画像診断の新たな展開を目指しての研究を鋭意行っており、これまでにも低体温症(凍死)に特徴的な画像所見や、溺死体の副鼻腔や肺にみられるパターンの分析、あるいは甲状軟骨や肋骨のCT画像を用いた年齢推定法などについても論文発表を行っています。なお、これらをまとめたものが成書として出版されており、死後CT撮影でお悩みの医療関係者の方は参照ください(舟山眞人・齋藤春夫監修. Aiはどこまで事実に迫るか.医歯薬出版.2014)。

Figure 1 餅(矢印)による気道閉塞
Figure 1 餅(矢印)による気道閉塞
Figure 2 縊頚症例にみられた甲状軟骨上角の骨折(矢印)
Figure 2 縊頚症例にみられた甲状軟骨上角の骨折(矢印)

主な論文

  • Kawasumi Y et al. Diagnosis of drowning using post-mortem computed tomography based on the volume and density of fluid accumulation in the maxillary and sphenoid sinuses. Eur J Radiol. 2013; 82: e562-6.
  • Kawasumi Y et al. Hypothermic death: Possibility of diagnosis by post-mortem computed tomography. Eur J Radiol 2013; 82: 361-365.
  • Usui A et al. Postmortem lung features in drowning cases on computed tomography Jpn J Radiol 2014; 32: 414-420.
  • Aramaki T et al. Age estimation by ossification of thyroid cartilage of Japanese males using Bayesian analysis of postmortem CT images. Legal Med 2017; 25: 29-35.
  • Ikeda T. Estimating Age at Death Based on Costal Cartilage Calcification.Tohoku J Exp Med. 2017; 243: 237-246.

OB・OGの主な進路

医療機器メーカー社員、国立病院診療放射線技師、大学教員

担当教員より進学志望者へのメッセージ

法医学・放射線診断学、共に興味ある方は、ご連絡下さい。

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