東日本大震災の記録

大内(前)医学系研究科長メッセージ

震災後4年を迎えるにあたって(平成27年3月11日)

東日本大震災後4年を迎えるにあたりまして、ご挨拶を申し上げます。

2011年の大震災から4年を経た現在も、その爪痕は深く残されております。震災で亡くなられた方のご冥福をお祈りしますとともに、ご遺族、今もなお不自由な生活を余儀なくされている方々へ、心よりお見舞い申し上げます。

東北大学大学院医学系研究科・医学部は、復興プロジェクトとしての総合地域医療研修センター、東北メディカル・メガバンク機構、災害科学国際研究所等を通して被災地への医療支援を強力に推進しております。

一方、東北地方における医学部新設が「復興のシンボル」として国の主導で動いております。本学としては、国が「東北地方における医学部設置認可に関する基本方針」に示した4つの条件、1)教員確保で地域医療への影響を来さない、2)卒業生が東北地方に残り医師不足の解消に寄与する、3)震災後の医療ニーズに対応した教育、4)将来の医師需給等に対応した定員調整の仕組みに注視しながら、慎重かつ適切に対応しているところです。

この間、医師を育成する医学部医学科では入学定員増を順次行い、現在、国内最大の135名の入学定員となっています。また、卒前卒後教育を通じて地域医療を担う意欲と能力を持つ医師の養成を目的に、2013年1月から医学系研究科・医学部と大学病院およびメディカル・メガバンク機構が連携し、病院に地域医療復興センターを設置しました。

超高齢化社会等、21世紀の社会構造の変化にも適切に対応すべく、今後も行政機関や各医療圏の核となる病院及び医師会等との連携を密にしながら、被災地を中心に地域医療支援を行うなど、私たちは医学・医療の中核として、社会に貢献して参ります。

震災後4年を迎える2015年は、本格復興へ向けて更なる飛躍を遂げるべく、なお一層、誠実に取り組む決意でおります。

皆様には引き続きご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

平成27年3月11日
東北大学大学院医学系研究科長・医学部長
大内 憲明

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