八重樫医学系研究科長メッセージ

震災後10年を迎えて(令和3年3月11日)

2011年3月11日に発生した未曾有の東日本大震災から10年が経過しました。震災で亡くなられた多くの方々のご冥福をお祈りしますとともに、ご遺族や、今もなお不自由な生活を余儀なくされている方々へ、心よりお見舞い申し上げます。

国や地方自治体による復興事業が完了した地域がある一方で、震災の爪痕が未だ深く残されている地域もあります。東北大学大学院医学系研究科・医学部は、東北大学病院および地域医療復興センター、東北メディカル・メガバンク機構、災害科学国際研究所などと連携し、東北地域の医療再生における中核として支援を続けております。

昨年来の新型コロナウイルスの世界的な流行により、世の中が大きく変化しました。本研究科でも講義や実習、各種会議や業務の様式などを変えながら運営しています。

このような状況の中、昨夏に学際研究重点拠点として、感染症共生システムデザインSDGS-IDが、本研究科を中心として学内に設置されました。本拠点は、自然科学分野だけではなく人文社会科学分野も含めた全方位的観点からコロナ禍をとらえ課題を解決しようとするものです。また、呼気オミックスを用いたコロナウイルス診断法の開発は、ユニークな着想と汎用性の可能性から社会の注目を大きく集めています。また東北大学病院が中心となったAI人材育成教育拠点が採択され、未来型医療創成センターに統合されたビッグデータメディシンセンターや、AIというキーワードを前面に出して改組した創生応用医学研究センター、メディシナルハブによる産学連携の推進、未来型医療創造卓越大学院プログラムなど、さまざまな活動が一連の流れの中にあります。

本研究科は基礎研究による真理の探求とともに、未来型医療の開発を目指し、それらを担う未来志向の人材を育成し、産学連携を推進します。日本社会の現状と将来を見据え、世界の大きな流れをつかみ、医学領域の研究や教育の未来を先取りする研究科を運営してまいります。

震災から10年を迎える2021年は一つの区切りの年と考えます。復興から地域医療再生へ向けた更なる前進を遂げるべく、なお一層、誠実に取り組む決意でおります。

 皆様には引き続きご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

令和3年3月11日
東北大学大学院医学系研究科長・医学部長
八重樫 伸生

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